韓国における審査官面談制度、特に「補正案レビュー」および「再審査面談」の制度概要と、2026年3月に施行された制度の変更について整理します。
- 韓国の「補正案レビュー」は正式な応答の前に審査官と深く議論できる非常に有効な手段
- 2026年3月11日に制度改善:面談可能回数が最大2回に拡大&スケジュール指定の柔軟性向上
1. 補正案レビュー・再審査面談制度
韓国知識財産処(KIPO:旧韓国特許庁)は、出願人とのコミュニケーションを重視する「ポジティブ審査政策」をとっています。コミュニケーションの手段として、「補正案レビュー制度」「再審査面談制度」が設けられています。
補正案レビュー制度
出願人が通知された拒絶理由に対して最終的な補正書を正式に提出する前に、補正案(ドラフト)を提示して審査官と面談を行う制度です。事前に審査官の心証や補正内容の妥当性を確認できるため、不要な応答手続きを減らし、早期の特許査定を引き寄せることが期待できます。
再審査面談制度
補正案レビュー制度とほぼ同じと考えることができますが、利用するタイミングが異なります。「再審査~」とされているように、拒絶査定がなされた後、再審査請求を行う前に、補正案について審査官と意見を交換する制度です。
制度を利用するためには必ず「補正案」の提示が必要ですが、実務上はかなり柔軟な運用がなされています。
独立項に対する実質的な補正ではなく、従属項への補正、形式的な補正案の提示も可能です。
2. 2026年3月施行の制度改善(改正)
韓国知識財産処は、2026年3月11日より面談制度を以下のように変更しました。
面談可能回数の制限緩和
従来は1出願につき「補正案レビュー」または「再審査面談」を合わせて原則1回のみ利用可能でした。改善により「審査過程で必要性が認められる場合は、出願1件につき最大2回まで利用可能」となりました。例えば、補正案レビューの実施後に新たな拒絶理由が通知されて補正の方向性が変わった場合など、審査官が必要と認めれば追加でもう1回進行可能です。
面談可能期間の拡大
従来は「面談申請日から2週間後〜3週間以内」というタイトな制限がありましたが、「申請日から1週間後〜補正書提出期限日(再審査面談の場合は再審査請求期間満了日)まで」に希望日を指定できるようになり、スケジュールの自由度が増しました。
審査官との別のコミュニケーション手段として「電話インタビュー」がありますが、3月11日以降に新たに発送される通知書には、担当審査官の直通電話番号が記載され、代表番号を介さず直接問い合わせが可能になりました。
ただし、より深い議論が必要な場合は、電話ではなく上述の「補正案レビュー」や「再審査面談」の利用が推奨されています。
※「補正案レビュー」「再審査面談」の回数は限られるので、その点を考慮し電話インタビューも活用する場面もあるかと思われます。
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