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米国では最近は均等論が流行らない

2010.08.08

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米国では、近年、均等論の主張が激減しているようですね。
Patently-oの記事 
Doctrine of Equivalents at the Federal Circuit
2000年くらいがピークで2002年くらいから激減が始まっているところをみると、
Festo最高裁(2002)の影響が大きいと思われます。Festo事件をまとめた論文はここ。最高裁判決はここ。最高裁判決の全訳はここ
Festo事件では、CAFCのen banc判決では、減縮補正があったら禁反言が働いて均等論が全く認められなくなるComplete barを採用したのに対し、
最高裁は、減縮補正があっても、その補正の内容によっては禁反言が働かず均等論が認められる場合があるというFlexible barを採用しましたので、均等論は一応は生き残りました。但し、以下の最高裁判決抜粋に示すように、
禁反言が働かないのは、(1)均等物が出願時(注:「補正時」とすべきところ最高裁が間違ったと考えられています)に予見不能であった場合,(2)補正が均等物とほとんど関係ない場合、(3)それ以外の場合で、非本質的な代替物を記述することが困難であった理由がある場合に事実上、限られることが明らかになりました。
There are some cases, however, where the amendment cannot reasonably be viewed as surrendering a particular equivalent. The equivalent may have been unforeseeable at the time of the application; the rationale underlying the amendment may bear no more than a tangential relation to the equivalent in question; or there may be some other reason suggesting that the patentee could not reasonably be expected to have described the insubstantial substitute in question. In those cases the patentee can overcome the presumption that prosecution history estoppel bars a finding of equivalence.
ほとんどのケースにおいて、審査経過において減縮補正が行われる現実を考えると、Festo最高裁が明示した要件を満たす場合にしか均等論の主張が認められず、Festo最高裁が明示した要件を満たすケースが多く無いので、CAFCで均等論が主張されるケースが減少したのだと思われます。

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