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「A7」を図形化したものは識別力あり

2012.09.07

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http://shohyo.shinketsu.jp/originaltext/tm/1259881.html
1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第12類、第14類及び第28類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として、2009年11月20日にドイツ国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2010年(平成22年)3月10日に国際商標登録出願されたものである。
その後、指定商品については、原審における平成23年1月25日付けの手続補正書により、別掲2のとおりの商品とされた。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『A』の欧文字と『7』の数字とを横一連に書してなるところ、多少図案化されているとしても、欧文字1字の『A』と数字1字の『7』であることを容易に認識させるものであるから、本願商標は、極めて簡単、かつ、ありふれた標章からなるものであり、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなるところ、当該構成中の左部分については、「A」の欧文字を表したものと理解されるとしても、右部分については、直ちに「7」の数字を表したものと理解されるとはいい難く、また、左部分に比して右部分が約3分の2程度に高さを変えて表されていることから、本願商標全体として図案化された特徴的なものというのが相当である。
してみれば、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標とはいうことができないから、これをその指定商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。

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