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現地代理人とのネットワーク形成

2013.02.12

伊藤 寛之

大事務所と比べた場合の、中小事務所の弱点は、案件数が少ないために、外国の現地代理人とのネットワークが少ないということです。
弊所は、比較的多くの外国案件を取り扱っており、少しずつ現地代理人を開拓し、現在では20カ国以上の代理人とネットワークを作りました。
先日、イタリアに直接出願したいという依頼が来ました。弊所では、これまでイタリアに直接出願をしたことがなかったので、代理人もよく知りませんし、法制度もよく分かりませんでした。
そこで、Googleなどを使って、イタリアの10個程度の事務所に、問い合わせを行ったところ、数日で、多くの事務所から回答が来ました。
メールの返信の速度や返信内容を見ると、今後、一緒に仕事をしていきたい事務所かどうか、ある程度判断することができます。また、法制度についても最新の情報を得ることができます。
インターネットが普及する前は、代理人とのネットワーク形成は非常に大変な仕事で、経験豊富な大手事務所を使う利点は大きかったと思いますが、現在は、このようにネットワーク形成が簡単になったので、中小事務所の弱点はだいぶ緩和されたと思います。そうはいっても、使ったことがない事務所はやはり不安なので、外国出願をたくさん行なっている事務所を使うメリットは今でも大きいと思いますが。

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