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【1日4時間労働 マジで暇すぎる】SKIP独自の事務開発®部門=【特許事務 兼 プログラマ】が、特許事務のルーチン作業を自動化しすぎて、めっちゃ暇になってしまいました。

2024.05.29

SKIP

SKIPでは、PatDataとVBAとSQLサーバーの所内システムを組み合わせることによって、安定性と使いやすさの両立を図っています。これまでは、技術部門のメンバーが中心になって開発を進めていましたが、その問題点としては、技術部門の発想では、事務部門が本当に使いたいものを作ることが困難であるということです。「使う人が、自分が欲しいものを、自分が使いやすいように作る」というのが理想ですが、使う人と作る人が分かれているとこの理想を実現することができません。

そこで、この理想を実現するために、2016年から事務部門を「事務開発®部門」に改称し、VBAやSQLの講義を行ったり、自学自習をしてもらってコーディングを勉強してもらっています。最近は、SKIPのほぼ事務開発部門のほぼ全員がコーディングができる状態です。それによって、普段の業務を行いながら、ミスをしそうな箇所を見つけると、自らコーディングをして警告が出るようにシステム変更を行うことができるようになりました。また、事務と経理と技術の連携も、事務開発メンバーがChatWorkやネットバンキングのAPIなどを用いてコーディングを行うことによって大幅に効率化されています。

弊所のシステムは、誰でもアップデートすることができ、全てのバージョンが自動保存されるようになっています。このため、誰もがシステム開発に参加して、業務効率を高めることができるようになっています。多くの組織では、問題を感じる人と、問題を解決できるスキルを有する人と、システム改良の許可を出す人が分かれているので、システムの改良がほとんどなされず、使いにくいシステムが長く使われると思います。弊所では、問題を感じる人と問題を解決できるスキルを有する人とを一致させ、かつ、決裁なしでシステム改良を行うことができるようになっていますので、使いにくい箇所がその日のうちに改良されています。

しかし、もしかしたら、我々はやりすぎてしまったのかもしれません。

SKIP独自の事務開発®部門=【特許事務 兼 プログラマ】が、特許事務のルーチン作業をVBAやSQLやPythonなどを使って自動化しすぎてしまった結果、ほぼ全メンバーが一日4時間程度しか働かなくても仕事がすべて終わってしまうようになってしまいました。

つまり、みんな、めっちゃ暇になってしまいました。マジで、何にもヤることないぞ。どうしよう!

ここで、愚かな特許事務所の経営者であれば、特許事務の大リストラをするのでしょう。確かに、一日4時間程度しか働かなくても仕事がすべて終わってしまうのであれば、特許事務のメンバーを半分に減らしても業務が成り立つはずです。その結果、人件費を大幅に削減できて、経営陣の年収は爆上がりで大儲けというわけですね。これ、直感的には正しいような気がしますよね。

しかし、ここで、特許事務の大リストラをしたら何が起こるでしょうか?もちろん、その結果として、特許事務のメンバーは、もはや二度と業務の効率化なんてするもんか!と覚悟を決めるでしょう。そして、徹底して仕事を囲い込んで自分の仕事をブラックボックス化してリストラされないように自分の地位を守った上で、あえて仕事をノロノロとやって自分のこなしている仕事は大変な仕事なのだとアピールするようになるでしょう。そんなん、当たり前ですよね。誰が強欲所長のために真面目に働くかよ!

そして、経営陣から見れば、デスクワークの難しさなどについては、実際のところよくわからないので、こんなに時間がかかるならもっと特許事務の数を増やす必要がある!と考えて、どんどん特許事務の数を増やしていくことになります。そして、気がついたら、所員数の半分以上が特許事務になるんですよね。それもこれも、経営陣が、特許事務の人件費をケチったために起こった精神的なサボタージュが原因ですね。経営陣は、人件費をケチった結果として、人件費を増大させてしまっているのです。その結果として、経営陣は、人件費をケチってめっちゃ儲かるはずが、全然儲からなくなってヒイヒイ言うことになるわけです。

そこで、SKIPでは、本日の事務メンバーを集めた会議で、SKIP独自の事務開発®部門=【特許事務 兼 プログラマ】には、さらに過激に!特許事務のルーチン作業をVBAやSQLやPythonなどを使って自動化しまくってもらって、ほぼ全メンバーが一日2時間程度しか働かなくても仕事がすべて終わってしまうようにすることを目標にすることを打ち出しました。

そんなことしたら、SKIPの経営が崩壊してしまうんじゃないか?と思うかもしれないですね。確かに、直感的にはそんな感じがしますよね。でも、そうなったら、一日2時間程度の仕事を終えたら、残り5時間ほどひたすら、さらに効率化を進めるためのプログラミング、ワークフローの見直し、雛形の修正、VBAやSQLやPythonなどの勉強、特許実務や商標実務などの勉強、英語・中国語・韓国語などの勉強をしてもらえばいいんですよね。もちろん、その改善活動+勉強時間には報酬を支払います。

そうすれば、さらに加速度的に効率化が進み続けるので、現在の10名ちょっとの事務開発®のメンバーで、現在の25名ほどの弁理士・特許技術者をサポートする体制から、将来的には50名ほどの弁理士・特許技術者をサポートする体制を実現できるようになるはずなんです。そうすると、現在の10名ちょっとの事務開発®のメンバーには、現在の1.5倍程度の年収=約1000万円を支払っても、むしろ人件費は少なくて済むことになります。つまり、Googleのように、人材に支払う年収が高ければ高いほど、優秀な人材を採用できるので、トータルの人件費は安く済むんですよ。

ええ?そんな馬鹿な?と思うでしょ。でもね。

50名ほどの弁理士・特許技術者をサポートする体制として、

50名の特許事務×500万円=2億5千万円

10名の事務開発×1000万円=1億円

なので、どう考えても、特許事務の年収を2倍にした方が、圧倒的に人件費は安く済むんですよ。簡単な掛け算でしょ?

でも、これ、心理的には、無理があるんです。経営陣としては、なんで、特許事務に1000万円も払わなあかんねん!理屈ではその方が安く済むのはわかるとしても、そんなに高く報酬を払うのが心理的に嫌だ!だったら、大損してもいいから、あえて優秀じゃない人材を大量に採用して低い年収を払って、自分だけたくさん報酬をもらって相対的に心理的に優位に立ちたい!という気分になるんです。なぜなら、幸福感というものは、相対評価によって決まるからなんですね。

50名の特許事務×500万円=2億5千万円を払うほうが、

●経営陣が相対的に心理的に優位に立てる満足感

●たくさんの人の上に立っているというサル山のボス的な満足感

を得られるので、心理的には、どうしても、大半の経営陣がこちらを選んでしまいます。

年収500万円の人たちに囲まれて、経営陣だけ年収2000万円をもらう方が、年収1000万円の人たちに囲まれて、経営陣は2000万円もらうよりも、圧倒的に心理的には幸せなんですね。あれ?経営陣がもらっている金額は同じだから、同じ満足感なんじゃないの?と思うかもしれないですが、そこには雲泥の差があります。そりゃそうです。満足感は相対評価ですから。普通は、お金のためじゃなく、心理的な満足感のために仕事をしていますから、この判断は正常なのです。

しかし、IT化の時代には、ITを使いこなせる2倍優秀な人材を採用すれば、ITを活用して5倍のアウトプットを出してくれるんです。逆に、プログラミングができない人材をどんなにたくさんかき集めても、ほとんどアウトプットは増えないんです。だから、年収の高いプログラミングができる人材を雇うほど、どんどんトータルの人件費は安くなるんです。なので、IT化の時代に、人件費をケチるのはアホな経営者のやることなんですよね。これからの時代は、絶対に人件費をケチっちゃだめなんです。

そうやって浮いた人件費1億5千万円を50名の弁理士・特許技術社に回せるので、一人当たり300万円ほど年収が増えるはずですよね。すると、弁理士・特許技術者の年収も、現在の1.2倍程度の年収=約1500万円にできるはずなんですよね。

つまり、どう考えても直感には反するんですが、理屈だけで考えると、人件費をケチらずに、どっさりと人件費を払うと、人件費を削減できて、所員だけじゃなく、経営陣もめっちゃ儲かるはずなんです。そうは言っても、そんな理屈どおり行くのかよ?テキトーな綺麗事言いやがって、俺は騙されないぞ!と当然、みんな狐につままれたような感じがして、どうせSKIPの経営陣のポジショントーク=要するに嘘だろ?と最初は思うんです。

しかし、不思議なことに、なぜかマジで理屈どおりに、SKIPは、2023年に日本一の報酬水準であるアソシエイト弁理士・特許技術者の平均年収約1285万円、特許事務の平均年収約723万円を達成してしまっているんですよね。まあ、そりゃ、理屈どおりに経営すれば、当然、理屈どおりになるんだから、なんの不思議も無いんですが、マジで心理的には不思議ですよね。

そのため、本日の事務メンバーを集めた会議でも、みんな、半信半疑ながら、この調子でさらに過激に!特許事務のルーチン作業をVBAやSQLやPythonなどを使って自動化しまくってもらって、ほぼ全メンバーが一日2時間程度しか働かなくても仕事がすべて終わってしまうようにすることを目標にすることに同意してくれました。やはり、現在のみなさんの年収の実績がものをいいました。

というわけで、SKIP独自の事務開発®部門=【特許事務 兼 プログラマ】は、さらに過激に極端に効率化に突き進みます!もはや、暴走機関車やで、止まらへんで。

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SKIPでは、弁理士・特許技術者だけでなく、特許事務についても、ご自宅からリモートワークで働けます(オフィスには週に1回程度出てくればOK) ので、子育て中のワーク・ライフ・バランスを重視した働き方をしたい方や、関東圏内ではあるものの東京都心までは少しい遠い場所にある郊外から働きたい方など大歓迎です。

もっとも、現在、SKIPは、2023年にアソシエイト弁理士・特許技術者の平均年収約1285万円、特許事務の平均年収約723万円を達成しており、かなりの人手不足の状況にありますが、現在のところは、上記のような事務開発®による効率化の取り組みのおかげもあって、少数精鋭の事務開発®のメンバーで業務が十分に回っている状況です(そして、効率化で浮いた時間を活用して、Pythonなどのプログラミングの勉強をしてもらったり、業務ワークフローの見直しをしてもらったりしていますので、どんどん加速度的に効率化が進んで止まらない状況になっております)。そのため、現時点では、追加で事務開発®の人材を採用する予定はありません。

次の事務開発®の人材採用は、おそらく、2025年の年初以降になると思います。そのため、もしも、SKIPに入所したいな!という方がおられたら、誠に申し訳有りませんが、来年の年明けまでお待ち下さいね!

SKIPの採用情報はこちらでご確認ください。

注:事務開発®は、SK弁理士法人の登録商標です。

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