ブログ

意匠登録出願をしましょう!

2012.10.02

SKIP

特許は、発明の公開の代償として付与されるものであり、全ての出願は、1年6ヶ月経過後に公開されてしまいます。審査された結果、特許されれば強力な権利が得られますが、拒絶査定になってしまうこともあります。
拒絶査定になれば、何も残りませんので、単純に、競合他社に自社の技術を教えてあげただけという結果になってしまいます。しかも、代理人費用を除いても、出願費用15000円に加えて、審査請求料が15万円ほど必要になりますので、特許庁費用自体が高額です。代理人費用が20~30万円程度なので、全部含めると50万円程度も支払って、何も得られず、技術を流出させてしまうという結果になる場合があります。
意匠は、出願公開制度がありませんので、意匠出願したことは誰にも分かりません。登録になった場合にだけ、公報が出て、万人が知ることになります。拒絶査定になってもその事実は誰も知ることができません。従って、意匠登録出願では、デザイン流出のリスクがありません。しかも、特許庁費用は16000円ポッキリ。審査請求料など払わなくても、全部審査してくれます。しかも、特許よりも比較的簡単に登録される傾向があります。拒絶理由通知を受けずに登録される例も多いです。代理人費用は、代理人によってまちまちですが、3~10万円程度だと思います。製品開発の過程できっちりした図面があれば、比較的安価に引き受けてくれるところもあるはずです。弊所でも、図面がしっかりしているケースに関しては、安価で引き受けています(お問い合わせ下さい)。そうすると、意匠登録出願に関する費用は、せいぜい、10万円程度で済みます。勉強すれば自分でもできます。特許の明細書を書くよりははるかにハードルが低いので、チャレンジするのもいいでしょう。自分でやれば、16000円ポッキリで、審査までやってくれます。特許に比べると、はるかに安価で且つリスク無く権利習得ができます。
意匠権は、デザインの保護なので、設計変更による回避が比較的容易です。ただ、設計変更に金型変更が必要になる場合などでは、簡単には行きません。設計変更をするとカタログが作り直しになるかも知れません。こう考えると、デザイン変更が容易ではない場合も多そうです。
このように、意匠登録出願は、比較的安価で、リスクフリーで、それなりに強い権利が取得できるものです。特に製品開発の段階で六面図を作成した場合には、図面作成の手間もなく出願ができますので、とりあえず出しておくのがいいと思います。、

アーカイブ