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PCT出願に基づくPCT出願についての新規性喪失の例外適用について

2012.11.01

伊藤 寛之

以下の図の事案のように、第1PCT出願を基礎とした第2PCT出願が公開から6ヶ月を経過している場合について、新規性喪失の例外が認められるかどうか自信がなかったので、特許庁調整課審査基準室に聞きました。
<質問>
 第2PCTの請求の範囲の内容は、第1PCTの内容に記載されており、優先権の効果が認められるものであると仮定します。
 第1PCTが国内出願として扱われれば、第2PCTによる優先権主張は国内優先権主張の効果を有することになります。国内優先権主張の場合は、後の出願が公開から6ヶ月を経過していても新規性喪失の例外の対象になりますので、第2PCTも新規性喪失の例外の対象になるように思えます。
 一方、第1PCTが外国出願として扱われれば、第2PCTは新規性喪失の例外の対象にならないことは理解しています。
 184条の3の規定により、日本を指定国とするPCT出願は、国際出願日にされた日本出願とみなされます。
 そうすると、第2PCTによる優先権主張は国内優先権主張の効果を有することになり、新規性喪失の例外の対象になるように思えます。
 極めて重要な問題ですので、書面にて、特許庁の公式見解としてご回答を頂ければ幸いです。
<回答>
指定国としての日本において、第2PCTの第1PCTに対する優先権は、国内優先権として
扱われます。
したがって、第2PCTについて新規性喪失の例外を適用することは可能です。
この場合、第2PCTのように、PCT出願を国内移行した案件については、国内処理基準時の
属する日後30日以内に、発明の新規性喪失の例外規定の適用を受けようとする旨を記載した書面
及び「証明する書面」を提出することが必要です(特許法184条の14)。