アメリカでは、出願人が小規模事業者等(Small Entity)に該当する場合、多くの手続きにおいてアメリカ特許商標庁(USPTO)に納付する印紙代が60%減額されます。要件について簡単にまとめました。
出願人が以下の(a)と(b)の両方を満たす必要があります。
(a) 出願人が以下のいずれかに当てはまること
- 個人(Person)
- 小規模企業(small business concern) :関連会社を含めた従業員数が500人以下である企業
- 非営利団体(nonprofit organization) :大学等の高等教育機関等
(b) 当該発明について、Small Entityに該当しない企業等に譲渡またはライセンスの義務を負っていない
37 CFR 1.27 Definition of small entities and establishing status as a small entity to permit payment of small entity fees; when a determination of entitlement to small entity status and notification of loss of entitlement to small entity status are required; fraud on the Office.
注意点
- ・虚偽のSmall Entity適用を受けると特許が権利行使不能になる可能性がある。
(2025年より出願人がUSPTOに本来納付すべき金額との差額(不足分)の少なくとも3倍の罰金が課されるなど罰則が強化。ただし、「善意による単なる過失(Good faith mistake)」であることを証明できれば罰金が免除される救済規定あり。) - ・複数の出願人による共願の場合、すべての出願人がSmall Entityである場合のみ軽減の適用を受けることができる。
- ・従業員数には、アルバイト等を含めた全従業員数を数える必要がある。
- ・出願人の株式を50%以上保有するなど、実質的な支配力(コントロール)を持つ企業等がある場合、関連会社(affiliate)としてその企業等の従業員数を合算した上でスモールエンティティ資格を判断する必要がある。
- ・従業員数を数えるにあたっては、特定の一日ではなく、直近24ヶ月における「各給与支払期間(pay period)の従業員数」の平均値を計算する。(13 CFR § 121.106(b)(1))
【Tips!】従業員数が500人前後の場合は要注意
例えば「従業員数490人」など基準の500人よりわずかに少ない場合、料金納付のたびに従業員数を数える手間があり、虚偽申請になるリスクが高くなります。そのため、あえてSmall Entity軽減を適用しないで通常料金を納付するという判断を取る場合もあります。




