ブログ

欧州単一特許 7年後のこと

特許 欧州

2023.05.16

Y. K.

2023年6月1日の欧州統一特許裁判所(UPC)協定発効まで、残りわずかとなりました。
制度の概要や、実務上の対策などについては、既に周知の通りかと思います。

新制度への移行期間は7年間(+最大延長7年)ありますが、
それではいざ7年後、何ができて何ができなくなるのか?
この点について、簡潔にまとめてみたいと思います。


■7年間の移行期間後も「可能」なこと
・特許許可後、欧州単一特許もしくは従来の各国毎の欧州特許の選択

■7年間の移行期間後は「不可能」なこと
・従来の各国毎の欧州特許を選択する場合の、統一裁判所からのオプトアウト(※)

■7年間の移行期間後の、管轄裁判所
・すべて統一裁判所(※)

※移行期間終了までにオプトアウトした欧州特許は、移行期間後も、権利満了までオプトアウト状態の維持可能


なお、"Unitary Patent"という用語の日本語訳について、ネット上では
「欧州統一特許」「欧州単一特許」「欧州単一効特許」など、複数の表記が見られます。
弊所としては、とりあえず「欧州単一特許」で表記していく予定です。

アーカイブ