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特許業界の労働生産性が国家資格業の中で異常に高い理由(教育産業+就活産業における選抜プロセスにおける競争戦略上の優位性(別名:無名の優位性 あるいは 需要>>>>供給による優位性)で考えてみた)

特許業界 理工系離れ 人材採用

2024.09.21

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■すべての国家資格に絡むビジネスの中で、特許事務所がもっとも労働生産性が高い

 

なぜか、広く知られていないのですが、一人あたりの労働生産性を比較すると、最新の経済センサスによれば、実は、すべての国家資格に絡むビジネスの中で、明らかに特許事務所がもっとも労働生産性が高いんですよね。

なぜ、こんなに労働生産性が高いのかというと、それは、特許業界で働く人達の大半が、理工系の修士や博士を有する、英語や中国語などにも堪能な技術者(エンジニア、研究者)であるためです。

そのため、特許業界というのは・・・

科学技術知識(理工系の修士や博士によって担保)

語学力(英検、TOEIC、中検、HSKなどによって担保)

法律知識(日本特許法については弁理士試験の合格+欧米中韓台の特許法については独学によって担保)

という3重の参入障壁によって守られていることになります。

 

■教育産業+就活産業における選抜プロセスにおける競争戦略上の優位性(別名:無名の優位性 あるいは 需要>>>>供給による優位性)

 

また、これに加えて、教育産業+就活産業における選抜プロセスにおける競争戦略上の優位性(別名:無名の優位性)が効いているという理由もあります。

ナンノコッチャ?という感じかと思いますが、要するにこういうことです。

あくまでも、社会学的な観点による一考察ということでお読みいただければと思います。

 

●知名度がゼロだからそもそも誰も子供の頃から弁理士を目指さない

●ドラマティックでカッコいいヒーロー(ヒロイン)ぽい要素が皆無なので若者が憧れない

●小中高の教師が弁理士の存在+理工系の産業の実情を知らない

●受験産業の塾講師、予備校講師、家庭教師などが弁理士の存在+理工系の産業の実情を知らない

●受験産業にとって、理工系+弁理士が飯の種にならない

●PTAの教育ママが弁理士の存在+理工系の産業の実情を知らない

●大学教授も理工系の教授でなければ弁理士の存在+理工系の産業の実情を知らない

●就活産業も弁理士の存在+理工系の産業の実情を知らない

●就活産業にとって、理工系+弁理士が飯の種にならない

●マスコミも弁理士の存在+理工系の産業の実情を知らない

●マスコミにとって、理工系+弁理士が飯の種にならない

●小説家、漫画家、映画監督、音楽家、芸能人などのクリエイターも弁理士の存在+理工系の産業の実情を知らない

この中でも、特に効いているのが、おそらく下記の要因ということになると思います。

 

■受験産業+就活産業にとって、弁理士になるための準備ルート(地方の普通の理工系学部→一流理工系大学院ロンダリング→英米などの超一流大学院ポスドク→ハイテク産業への就職)が飯の種にならない

 

現在の日本社会において、受験産業+就活産業という極めて市場規模が小さく、労働生産性の低い産業が、偏差値+就職人気ランキングというガラパゴスな指標を武器として、日本の若者たちの進路選択を歪めまくっており、日本の産業競争力をボロボロにしていることは、周知の事実です。

特に、実社会の最前線で働いておられ、Z世代の若者達を新入社員として迎えて教育指導に四苦八苦しておられる諸兄におかれては、その弊害を日々痛感しておられることと思います。

まさに、尻尾が犬を振り回して、寄生虫が宿主を殺すような状況になっているのが、日本の受験産業+就活産業ということになるかと思います。

なお、日本において、いわゆる公的教育産業=公立小中高校、国公立大学などの労働生産性は非常に高いですので、誤解なきようにお願いします。あくまでも、いわゆる民間の塾や予備校や家庭教師などの受験産業の労働生産性が異常に低いだけです。

このように、日本の受験産業が、農林水産業や介護業などよりも労働生産性が低いと知ると、高額な教育費を負担しておられるPTAの教育ママさんの中には、信じられない思いをする方もおられるかもしれません。

そして、この受験産業+就活産業にとって、目の上のたんこぶとも言えるのが、地方の普通の理工系学部→一流理工系大学院ロンダリング→英米などの超一流大学院ポスドク→ハイテク産業への就職のような理工系の進路ということになります。

そのため、上記のように、受験産業+就活産業による、理工系ガン無視+理工系ディスりが盛んに行われているわけですね。

例えば、ヘルメットに作業服を来たエリートエンジニアが、田舎の田んぼの真ん中にある汚い工場で安月給で奴隷労働させられており、都心のオフィスでデスクワークする文系職種に虐げられているというようなイメージを広めるわけです。

これ、完全な妄想なんですが、若者はマスコミの世論操作を真に受けますからね。。。

その結果として、理工系人材が多く求められるハイテク産業+特許業界に、人材が全く集まらないという状況が発生しているわけです。

そして、当然、人材が全く集まらなければ、需要>>>>供給という悪夢のような状況が発生し、

競争圧力の弱さから【労働生産性がバク上がり】するわけです。これが、ハイテク産業+特許業界の労働生産性が高い秘密の一つです。

お客さんとしたら、ハイテク産業の生み出す【魔法の箱】や、【魔法の箱】を法的に保護する特許業界のサービスがほしければ、供給が少ないので高いお金をイヤイヤ払わざるを得ないわけです。

 

■理工系は、偏差値+就職人気ランキングが使い物にならない、受験産業+就活産業の目の上のたんこぶ

 

文系専攻の方が心の底から不思議に思われることが多いのは、理工系の不思議なところは、偏差値+就職人気ランキングよりも圧倒的に専門知識+専門スキル+研究開発のアウトプットの方が重要であるため、偏差値+就職人気ランキングがマジで使い物にならない点です。

例えば、ペロブスカイト太陽電池の研究開発プロジェクトチームを組むとして、その開発チームに、いくら偏差値が高くて、就職人気ランキングが高いからと言って、東京大学の文学部出身の大手広告代理店の人を連れてきても、東京大学在学中に司法試験の予備試験に合格して四大法律事務所に勤務している弁護士を連れてきても意味が無いんですよね。

それよりも、桐蔭横浜大学、京都大学、東京大学、立命館大学、兵庫県立大学などのペロブスカイト太陽電池の研究室のミャンマーから留学してきたポスドクや、それらの研究室を出て積水化学、エネコート、パナソニック、アイシン精機、カネカなどでペロブスカイト太陽電池の研究開発をしている地方国立大から東大大学院にロンダリングしてさらにオックスフォードでポスドクをしていたエンジニアを連れてきたほうが100倍以上役に立つわけです。

 

【実話に基づいた小話】

例えば、上記の弁護士さんが、ペロブスカイト太陽電池の研究開発プロジェクトチームに参加して、僕がリーダーをやる!東大受験の共通試験で物理も化学も満点だったぞ。お前、何点だった?ああ?80点かよ?じゃあ、僕の方が物理と化学でも優秀じゃんか。まあ、ペロブスカイト太陽電池の研究開発みたいな簡単な仕事なんて、数週間も軽く勉強すればこなせるはずだ!と宣言したら、その場が凍りつくでしょう。

おずおずと、メンバーから、えーっと、それって、高校の物理基礎と化学基礎の話ですよね。それって、高校1年生のレベルなので、そこから博士号取得レベルまで物理と化学を学ぼうと思うと、普通は11年ほどかかるので、弁護士の先生なら頭いいから、猛烈に勉強したら6年くらいでマスターできるかもしれないかなと思いますよ。とコメントが返ってくるでしょう。

ああ?そんなにかかるわけ無いだろ!とりあえず、研究データ見せてみろ。なんだ、この熱力学の計算が間違っているじゃないか。この公式を使わなきゃだめだろ。こういう場合、この公式を使うのは常識だろ、予備校で習ったぞ。とマウンティングしてみたらどうなるでしょう?

悲しい目をした別のメンバーから、えーっと、これってロールtoロールで製造するので、いわゆる連続プロセスなんですよね。なので、そのバッチプロセスの公式は使えないんですよと回答が返ってくるでしょう。さらに、連続プロセスについては、大学の学部の3年生以降に、化学工学=プロセス工学という学問領域で学ぶので、高校では教えないんですよねと追加のコメントも来るかもしれません。

これにブチ切れてしまって、ああ!なんだ!教科書の公式が間違っているわけないだろ!予備校のカリスマ講師の先生が教えてくれた公式だぞ!僕を煙に巻こうとして、連続プロセスとかバッチプロセスとかデタラメ言いやがって!あっ!すごい間違い見つけたぞ!ここ、見ろよ。パイプで繋がってる場所の圧力が違うじゃないか!繋がっている空間の圧力は常に一定だろ。東大受験共通テスト物理対策 夏の陣 物理学の3つのポイントで習ったぞ!これ、受験の鉄則だよな!

ん?圧力が違う?ああ、そりゃそうですよね。この中の流体は動いてるんで、パイプの中で圧力損失が発生しますからね。特に、ここの曲がってるところで結構大きな圧力損失が出ますよね。

ああ?圧力が損失する?そんなわけ無いだろ!共通テストの注意書きでも、繋がっている空間の圧力は常に一定のものとするって書いてあったぞ!おまえ、共通テストの物理の点数が俺より低かったくせに、何言ってんだ?ちゃんと、〇〇塾の物理のカリスマの〇〇講師のコース取ったのかよ?

こんちわーす。すみません。エアコンの設置の修理に来たんで、脚立取ってもらえますか?ああ、ここ、ホースが曲がってんじゃねえか。これじゃ、圧損(圧力損失)が発生して動かねえじゃねえか。なにやってんだ、新人のあいつ。工業高校でなに勉強してたんだよな。すみませんねー。うちの新人が圧損もよくわかってねーバカ野郎で。すぐ直しますから。

ガタガタ!うわっ。あぶね。脚立揺らさねえでください!

お前!圧損もわからないバカ!って言ったか!

ええっ?なんで怒ってるんですか?そりゃ、工業高校の2年生で勉強するような圧損をちゃんと考えないで、こんなホースの設置するやつは馬鹿じゃないですか。マジで、今年のうちの人事の採用はなにやってんすかね。

お前!底辺の工業高校出のくせに、僕をばかにするのか!

ちょっと、なんすか、この人。なんか、ワシ、悪いこといいましたか?

あの、僕も、実は、地元の工業高校出なんです。なんか、底辺な感じですみません。その後、技科大に行って、旧帝大で博士号とって、スタンフォードでポスドクして、ここにいるんスけど、確かに、工業高校の2年生で圧損の勉強しますよね。

XXXXXX(意味不明な叫び)!僕を馬鹿にするな!僕を馬鹿にするな!この部屋から出ていけ!底辺の工業高校の出身のくせに、偉そうに最先端のペロブスカイト太陽電池の研究とかするなよ!だいたい、それ以外にも、なんだ、この電子雲のシミュレーションデータって!馬鹿か!電子が雲なわけ無いだろ!と食って掛かるとどうなるでしょう?

もはや、なんだか半笑いになった別のメンバーから、(すみませんね。エアコンの修理代金は、あとで事務室で受け取ってくださいね。お詫びにこれ、ちょっといいウイスキーですから持って返ってください・・・)えーっと、電子って雲なんですよ。高校生に難しすぎるから、粒子だって、ある意味嘘を教えているんですけどね。ほら、小中学生には、電気はプラスからマイナスに流れますって嘘を教えるじゃないですか。本当は電子がマイナスからプラスに流れるんですけど、あれと一緒なんですよ。

京大の福井謙一先生が、電子の雲としての動きをシミュレーションするフロンティア軌道理論でノーベル賞をとってますから、本当だと思いますよ。さすがに、ノーベル賞を取った福井謙一先生のフロンティア軌道理論は有名だから知ってますよね?

ああ!誰だよ、福井謙一って!そんなノーベル賞受賞者いないだろ、嘘つくなよ!電子が雲なわけ無いだろ。そんな非科学的なことあるわけないんだよ。だいたい、お前、偏差値低いくせに生意気なんだよ!東大受かってから俺に反論してみろよ!と、ここまでやっちゃうとどうなるでしょう?

そのコメントをくれたメンバーが、ちょっとうれしそうに、弁護士の先生も東大っすか?実は、俺も東大なんすよ。地元の高等専門学校→東大工学部編入→東大工学研究科修士→オックスフォード博士→ローザンヌ工科大学ポスドクなんですよ。あと、今の会社で働きながらだけど、夜間のオンラインのアメリカの大学院でテキトーにMBAとCS(コンピューターサイエンス)の修士号も取りましたけどね。多分、俺達、同い年だから、なんだ、東大の同級生じゃん。部活とかサークルとか何入ってた?俺、ハンググライダー部。みたいな回答が返ってきたりします。

ついに錯乱した弁護士の先生が、ああ?専門学校から東大に入れるわけないだろ!嘘つくなよ!お前と僕が、同級生なわけないだろ!僕は、ラブラブインカレテニスサークルだよ!

えっ。あの女子大と一緒のヤリサー。。。

ヤリサーじゃねえ!名誉毀損で訴えるぞ!この低学歴共が!

そこに、研究所の事務員さんから電話の取次が来ますが、ちょっと電話の音声が聞き取りにくくてドクター〇〇ってのがわからなくて・・・となったところ、全メンバーが顔を見合わせて、えっ、こまったな、俺達、全員ドクター(博士)だからな。と顔を見合わせて爆笑しますが、赤面した弁護士の先生が、ドクター(博士)とか偉そうにしやがって、偏差値低いくせに、とボソボソ言いながら、研究室を飛び出していくのでした。

いやー。なんか、すごかったっすね。

まあな。あれでも、弁護士としては腕はいいらしいから、そこは認めるんだけど、ちょっと、今回のチームからは外れてもらうかな。

今回は、ペロブスカイト太陽電池の特許ポートフォリオのライセンスの知財戦略が重要だし、もうすぐオープンイノベーションで提携先の大学の研究室がVCから投資を受けてスタートアップの法人をつくるから呼んだんだけど、ちょっと、あれじゃ、流石に知財戦略は無理だな。まあ、法人の設立とか資本政策だけやってもらってもよいんだけど、なんで、自分が研究開発に口を突っ込めるって勘違いしたのかな?

いや、俺が、是非、有名な弁護士の先生らしいんで、過去に知財訴訟も商標と著作権をやったことがあるらしいんで、僕は知財はめっちゃ得意だ!っていうから、技術もある程度わかるかな?って思って呼んだんですよ。すみません。

お前、それダメだろ。ちゃんと、特許訴訟をやったことある、理系出身の特許弁護士を呼べよ。

いやー。僕、東大出てるんで、技術なんて、ちょっと教科書読むだけですぐ理解できる自信ありますよって言うもんだから、

おいおい。教科書って、入門物理学とか、そういうのだろ?

そんなの読むようなやつが役に立つわけ無いだろ。英語の学術論文を毎月30本くらいは読むようなレベルじゃなきゃ。

ペロブスカイト太陽電池の分野だと、プラスで、中国語の学術論文も毎月30本くらいは読まないとだめっすね。

なんすかね?なんで、文系のエリートって、理工系の我々をすぐに舐めてかかってくるんすかね?

あれじゃね?弁護士みたいなわかりやすい国家資格とか、研究分野別の偏差値とかが無いからじゃね?

あと、僕達、学歴ロンダリングしまくりだからじゃないですか?日本の文系の世界だと、学歴ロンダリングって反則らしいんですよね。

ウケる!僕みたいに工業高校からスタンフォードとかって、超反則じゃないすか?

俺も、今でも、オックスフォードで博士とっただけで終わらねえで、40歳過ぎて、アメリカの夜間のオンラインのMBAとペンシルベニア大学のCS(コンピューターサイエンス)で勉強したからな。あっ。そういや、このペンシルベニア大学って、さっき調べたら、東大より世界ランキング上なのか。

しかし、アメリカの夜間のオンラインの大学院はいいよな。働きながら、学費年100万円くらいで学位取り放題だもんな。

コロナで、どの大学も、夜間のオンラインの大学院の定員を10倍に増やしましたからね。

俺の通ってる夜間のオンラインのMBAも同級生が1500人いて笑うわ。でも、リアルとカリキュラムは同じなんだよな。もう、これで良くね?

ちなみに、俺の夜間のオンラインのペンシルベニア大学のCS(コンピューターサイエンス)の修士課程のゼミの同級生は、アフリカと南太平洋の離島とウクライナからオンラインで通ってやがる。これで、東大より上なんだから、すげえよな。まあ、かなり授業内容は難しいけどな。

なんで、日本の大学って、夜間のオンラインの大学院をもっと増やさないのかな?

どう考えても、東大の文系なんて、全部オンライン化できるだろ?ていうか、そもそも、東大の文系の学生は授業に出席すらしてなくて、試験日にしか学校にこねえんだから、完全オンラインでいいじゃん。そうしたら、海外からも東大のオンラインに通い放題になって一気に国際化進むじゃん。

ていうか、東大もオンラインにしたら、定員を今の10倍にできるから、受験戦争終了ですね。

まあ、アメリカで、今、大学学部+ロースクール+ビジネススクール+CS(コンピューターサイエンス)の大学院がどんどんオンラインになって、定員がマジで10倍になって、受験戦争がマジで消滅していって、学費も1/10になって価格破壊が起こってるけどな。ていうか、アメリカの大学院の10倍になったオンラインの定員に、アフリカや中南米やインドや東南アジアや東欧なんかの連中が殺到して、結局は優秀な学生を世界中から集めるのに成功して、儲かって儲かってしかたないみたいだけど。

なんか、あっちの世界(日本の文系の世界)は、18歳の受験で全部序列が決まって、65歳の定年までずっとそれが続くんだろ?

マジっすか?なんすかそれ?えっ?18過ぎても勉強するんだから、どんどん上にいける方がよくないすか?

あっちの世界は、18歳過ぎたら、もう勉強しないんだよ。ガクチカとかコミュ力とか勉強するらしいぜ。

だから、東大も文系は勉強する場所じゃなくて、18歳の受験が終わって偏差値の高さを証明したら、あとは4年間まったりする場所なんだよ。

なんすか?ガクチカって?コミュ力はわかりますけど。

俺もしらん。

学生時代に力を入れたこと=ガクチカらしいぜ。

えっ。一生懸命、勉強しました、研究しましたは、ガクチカにならないんすか。

それは、就活で落とされるらしいんだよ。日本の大企業じゃ、文系職種には、勉強とか研究してたやつはいらない。

就活産業ってのがあって、そこが主催するガクチカを作るセミナーに高額な受講料を払って、なんかエピソードを捏造するんだよ。

んで、採用面接で、捏造したエピソードで、人事のおっさんを笑わせたら入社できる。大喜利大会だよな。

この就活産業が、大企業から人材広告費、人材採用費、内定者研修費をがっぽり儲けて・・・

さらに、学生から性格試験対策セミナー、ガクチカ捏造セミナー、業界研究セミナーとかでがっぽり儲けるんだよ。

それから、俺達と違って、大学院に行ったら、どこにも就職できなくなって野垂れ死にするんだと。

理工系の学生にも、大学院に行ったら飢え死にするぞって、その就活産業が脅すんだよ。マジで迷惑なんだけど。

アメリカの理系の大学院に行ったら、学費無料+寮費無料+500-1000万円の生活費が出るって教えないんですか?

そんなの教えたら、就活産業が儲からなくなるだろ!

学部では、勉強はしちゃだめって洗脳して、ちゃんと遊ばせて、学部卒で就職させなきゃ。

まあ、そのかわり、受験産業の一部は、高校生向けに、アメリカの学部に学費年間1000万円+生活費500万円自己負担で、年間1500万円×4年間かけて6000万円払ってアメリカの学士になろうってキャンペーンで儲けてるけどね。

ええっ?アメリカ留学は、理系大学院からが鉄則じゃないですか?だって、理系大学院は学費無料で生活費支給ですよ。

だから、それを教えたら、受験産業が儲からないだろ!

よくわかってない高校生の親に、6000万円払わせて、その一部をピンハネして、アメリカの学部に行かせて、そのまま日本に帰国させて、初年度年俸400万円で日本企業に就職させるんだよ。

それ、どう考えても、元が取れて無くないすか?

まあ、教育ママとしちゃ、6000万円はらって、自分の子供がアメリカの大卒になってくれりゃマウンティングで元がとれるんじゃね?

そういうわけで、実は、

日本人のアメリカ留学 80%学部 20%大学院 80%文系 20%理系

他国人のアメリカ留学 20%学部 80%大学院 20%文系 80%理系

なんだよ。日本人だけ、異常に、文系学部に留学して、6000万円はらって、他の国の留学生の理系大学院の学費無料のための養分になってるんだな。

それって、いわゆる、語学留学ってやつですか?んで、ワーキングビザがもらえなくて、日本に帰って来るから意味無しってやつ。

そうそう。アメリカは、理系大学院生は、学費無料で生活費が出るだけじゃなくて、卒業後は特別に3年のOPTビザが出て働けて、その間に普通はワーキングビザが出るから、そのままアメリカで就職できて、サクッと初年度年俸1500万円ゲットって事実を、なぜか、日本の受験産業、就活産業、マスコミは極秘にして教えないんだよな。

んで、わざわざ、6000万円かかる文系学部に押し込む。OPTビザももらえないし、日本に帰国しなきゃいけないのに。

まあ、それがバレたら、日本の受験産業、就活産業は儲からないからな。しょうがねえよ。あいつらも商売だもん。

アメリカだと、理系学部卒 初年度年俸1000万円、理系博士卒 初年度年俸1500万円じゃないすか。そういうのも、隠して教えないんですか?

確か、文系学部卒 初年度年俸800万円で専攻で初年度年俸違いますしね。

あっ。でも、よく考えると、大学によって初年度年俸違うし。個人によって初年度年俸違いますからね。

そういうのは、絶対に隠して教えない。そんなことしたら、みんな、偏差値無視して専攻重視で理系の学部を国内の国公立で安く済ませて、学部の授業を一生懸命勉強して、受験産業が食い込めない理系の大学院の入試で勝負をかけてアメリカに行っちゃって、OPTの3年間を使って就活産業が食い込めないアメリカ流の個別交渉の就活をして、日本の3倍くらいの報酬をもらって大満足しちゃうだろ。そうしたら、受験産業、就活産業がもうからない。

アメリカだと、僕は、学生時代、一生懸命、勉強しました、研究しました、こんな論文書きましたって、アピールすると、普通に初年度年俸交渉で数百万円とか上乗せできるじゃないですか。日本の新卒一括採用って、初年度年俸の交渉しないんすか?

日本の文系は、どの大学出ても全員初年度年俸400万円だよ。

えっ?マジすか?東大も、よくわかんない大学も、同じですか?

そうだよ。アメリカだと、ハーバードは初年度年俸1500万円で、よくわからん大学は初年度年俸800万円だったりするだろ。

ペロブスカイト太陽電池の研究してたら、いきなり初年度年俸5000万円だったりしますしね。

意味わかんないスね。じゃあ、なんのために、日本人て一流大学に行くんスかね?

俺に聞くなよ。まあ、俺達も、〇〇製作所が作った、研究開発子会社で有期雇用契約で研究者やってるから、みんな年俸1500万円から5000万円くらいもらってるけど、これって、日本じゃ、まだ特殊なケースだからな。ペロブスカイト太陽電池の研究開発に失敗したら、会社ごと解散でみんなクビだしな。

んなの、アメリカじゃ普通じゃないすか?

お前、ここは日本だって忘れるなよ。それから、日本人の80%は文系なんだよ。そっちが多数派なの。

んで、日本の文系の世界だと、18までで勉強も競争も終わりで、あとはまったりコミュ力で生きていくんだよ。

あっ、でも、あの弁護士の先生は、22歳位までは勉強してたんだから、あっちの世界じゃマシなほうか。

俺、いいこと思いついた。国家試験に受かったやつしかペロブスカイト太陽電池の研究はしちゃだめ!って法律作りましょうよ。

あと、研究分野別の偏差値作って、偏差値の高い研究室はたくさん研究費もらえるようにしたらいいんじゃないですか。

そうしたら、文系のエリートにも、俺達の凄さがひと目で分かるじゃないですか。

おまえ、そんなことしたら、どう考えても研究体制ガタガタになって、間違いなく中国にペロブスカイト太陽電池の研究で負けるぞ?

 

ちなみに、上記の話は、実際にあった話を少し改変して記述してあります。

マジで、ことほど左様に、理工系の世界では、偏差値が完全に無効化されてしまうのです。冗談抜きで。

 

上記の大学の並びが偏差値順になっていない点にも気づかれたと思います。

ペロブスカイト太陽電池の研究開発については、実際に・・・

桐蔭横浜大学

京都大学

東京大学

立命館大学

兵庫県立大学

の順に、トップ5の有力大学だとされているんですよね。

この順位に東京大学の学生が腹を立てて、当然、東大がトップであるべきだと文句を言っても、順位は変わりません。

順位を変えたければ、東京大学の研究室が研究開発の成果を上げて、桐蔭横浜大学を抜くしか無いんですね。

 

こんなことされちゃうと、受験産業+就活産業としては、極めて迷惑なんですね。

せっかく、日本独自のガラパゴス指標である、

大学の学部の入学難易度=偏差値、

企業の就職の競争倍率=就職人気ランキング、

で完璧な序列を作ったはずが、その序列がガラガラと崩壊して無意味になってしまうわけです。

 

■日本以外では、大学+企業は、入口の難易度ではなく、社会へのアウトプットによるランキングが行われている

 

実は、日本以外の欧米+中韓台+新興国では、このように、大学の学部の入学難易度=偏差値で大学を序列化している国はありません。

日本以外の国では、その大学の研究成果や卒業生の活躍具合などのアウトプットをもとにして大学をランキングしています。

例えば、世界で最も有名な大学ランキングであるTHEなどでは、そのようにしてランキングをしているんですね。

そのため、THEのランキングの順位を見ると、常識をひっくり返されてショックを受けるPTAの教育ママも多いわけです。

 

そして、日本以外の国では、企業は、フォーブス・グローバル2000などによってランキングされています。

例えば、フォーブス・グローバル2000では、5つの要因(売上高、利益、資産、市場価値、従業員)でランキングがされます。

企業の就職の競争倍率=就職人気ランキングのようなものはありません。

なぜなら、日本以外の国では、新卒一括採用というものが存在しないので、企業の就職の競争倍率を計算しようが無いのです。

どの企業も、各部署で、必要な人員が生じたら、その部署の責任者が個別に人材を募集して採用しているだけなので。。。

 

もっとも、上記の企業の並びもフォーブス・グローバル2000のような企業ランキング順にすらなっていない点にも気づかれたと思います。

ペロブスカイト太陽電池の研究開発については、実際に・・・

積水化学

エネコート

パナソニック

アイシン精機

カネカ

の順に、有力企業だとされているんですよね。

この順位にパナソニックの社員が腹を立てて、当然、パナソニックがトップであるべきだと文句を言っても、順位は変わりません。

順位を変えたければ、パナソニックの研究室が研究開発の成果を上げて、積水化学を抜くしか無いんですね。

 

■安易な金儲けのために、偏差値+就職人気ランキングという最悪の指標を普及させた受験産業+就活産業

 

ことほど左様に、理工系は、偏差値+就職人気ランキングと相性が悪いのです。

そのため、受験産業+就活産業としては、マジで、理工系って

ワンパターンな学部入試+ワンパターンな学部卒文系就職の適性検査や面接対策ガイダンスやガクチカを作ろうフェス!みたいに

楽に大量の人材をテキトーにさばいて金儲けしにくいよな。

それぞれの高校生の将来やりたいことを丁寧にヒアリングして、それに適した研究室のある大学の専攻を勧めたり、

ましてや学部生や大学院生の将来のキャリアプランをヒアリングして、

それに適したロンダリング先の一流大学院の博士課程や、英米の超一流大学院のポスドクをあっせんとか、めんどくさくてやってられるか?

さらに、就職の段階でも、学生の専門知識や専門スキルを把握して、将来有望なハイテク企業を紹介するとか不可能だろ?

ていうか、そもそも、その研究内容、チンプンカンプンだわ!という状況なわけですね。

冗談抜きで、迷惑だから理工系って消えてなくなってくれないかな?と思っているわけです。

 

つまり、みなさん、だんだんわかってきましたね。

偏差値+就職人気ランキングは、若者の未来をサポートするために存在するわけでは有りません。

単に、受験産業+就活産業が、楽にワンパターンな金儲けをするために作られた、日本独自のガラパゴス指標なのです。

 

1980年代ごろまでは、例えば、公立進学校の進路指導の教師や、東京大学の教授や、一流企業の人事部長などは、

偏差値+就職人気ランキングを、必要悪として苦虫を噛み潰したような感じで冷たく眺めていましたが・・・

今では、公立進学校の進路指導の教師や、東京大学の教授や、一流企業の人事部長なども、

1980年代以降の受験産業+就活産業による洗脳を本人たちが思春期に受けて、

偏差値+就職人気ランキングを、本気で素晴らしい指標だと信じている人がいたりして驚くこともありますね。

やべえ、日本のエリート層が、受験産業+就活産業の毒牙にかかって劣化しはじめていると、愕然とすることがあります。

 

■受験産業+就活産業がマスコミを活用して、戦前から高度成長期のエリートコースをディスって崩壊させている

 

最近、大ヒットした【2月の勝者】という漫画やドラマで、中学受験塾に勤務する塾講師の女性が、公立小学校の教師である自分の祖母をディスるという衝撃的なシーンがありましたが、この女性の労働生産性は、概ね祖母の1/3程度(そして、おそらくは平均年収も1/3程度)であるという事実を直視したうえでフィクションである漫画やドラマを楽しんでいただくことが必要です。

さて、この受験産業が、1980年代のバブル期以降の日本の若者たちの進路選択に多大な影響力を持つようになって久しいわけです。この受験産業にとって最大の顧客とは誰かを考えてみましょう。はい、みなさん、御存知の通り、PTAの教育ママですね。受験産業は、常に、PTAの教育ママによる他のママに対するマウンティング需要に応えるべく進化してきました。その場合、果たして、自分の可愛い息子や娘が、仮にものすごく将来有望だけれども地味なハイテク分野の専攻に進学してくれたとして、他のママに対してマウンティングできるでしょうか?どう考えても、間違いなくできないですね。

そのため、大ヒットした【2月の勝者】という漫画やドラマでもわかるように、主人公?の子どもたちは無事に私立の中学受験に成功するものの、その後の大学以降の進路には、国公立大学の理工系は存在せず、ましてや旧帝国大学の理工系の大学院の博士課程などは存在せず、英米の東大を遥かに超える超一流大学院のポスドクなどの理工系の超絶エリートコースもまったく出てきません。どの子どもたちも首都圏の高偏差値の私立文系に進学をしています。

なぜなら、日本の受験産業が勝手に生み出した、なんの公的な認定も受けていないデタラメ指標である偏差値によれば・・・

首都圏の高偏差値の私立中学>>>国公立大学の理工系(内申重視+文武両道+全人格教育というカビの生えた教育を受けてきた鈍臭い田舎者の進路)>>>旧帝国大学の理工系の大学院の博士課程(ロンダリングとして非難の対象)>>>英米の東大を遥かに超える超一流大学院のポスドク(海外には偏差値は存在しないため評価不可能)というランキング順位になるためです。

ちなみに、日本を代表する高専という理工系エリートコースは、日本の受験産業では、最初から存在しないものとしてガン無視です。

上記の比較の仕方を見てみると、もはや、どう考えても、比較対象となりえない、中学校と、大学と、大学院と、ポスドクを比較するという無茶な状態になっていることにお気づきだと思います。まあ、もちろん、このようなマーケティングをしないと、PTAの教育ママから小銭をかき集められないので、仕方ない面はあるのですが。。。

 

■マスコミによって悪役にされてしまった戦前から高度成長期の理想のエリート像

 

そして、この大ヒットした【2月の勝者】という漫画やドラマにおける最大の悪役が・・・

地方の労働者階級+中産階級の出身
内申重視+文武両道+全人格教育というカビの生えた教育を受けてきた鈍臭い田舎者
塾も予備校も家庭教師もつけずに独学で大学合格
奨学金をもらって旧帝大理工系を優秀な成績で卒業
就活せずに教授推薦で日本経済の根幹を支える一流ハイテクメーカー(製造業 一人あたり付加価値  約659万円)の優秀なエンジニアになる
自分の子供にも、塾にも予備校にもいかずに、内申重視+文武両道+全人格教育という教育方針を押し付け、自学自習を勧める

という設定なんですね。

これ、戦前や高度成長期までは、日本のエリート層+中産階級では、ごく一般的な教育方針であり、例えば、田中角栄(小卒後、働きながら夜間中学、夜間高校、夜間短大を出て、一級建築士から総理大臣という、元祖学歴ロンダリング野郎のヒーロー)や、大平正芳(香川の貧乏農家のせがれが、自学自習で奨学金で東大法科を出て財務官僚から総理大臣)などの高度成長期までの政治家や、2020年代までのノーベル賞受賞者の大半はこの手の経歴をたどっています。また、官僚、裁判官、検事、学者、半官半民企業、インフラ企業、ハイテク企業の研究者+エンジニアなどの、ちょっと古くさくて地味で、あまりお金が儲からないけれども、地位と名誉と権力を有する保守本流のエリートコースでは、今でも大勢力を保っています。

多分、この教育方針で育成された旧帝国大学の理工系の大学院の博士とか、今でも産業界から絶大な需要があるんですよね。だって、どう考えても、めっちゃよくまじめに、会社に忠誠を誓って、産業戦士としてガンガン働くじゃないですか(過労死に注意)。

別に、この教育方針のせいで、中学高校大学受験で、偏差値的にちょっと損しても、そんなの大学院でサクッと取り返せますからね。それよりも、内申重視+文武両道+全人格教育によって、真面目な産業戦士として育成されているメリットが大きすぎるんですよね。

まさに、この【2月の勝者】という漫画やドラマのストーリーは、子犬がキャンキャンと、狼に吠えている状況になっているわけです。

 

■フィクションの世界でも悪役にされてしまった戦前から高度成長期の立身出世物語

 

また、最近の小説、漫画、映画、ドラマなどを見ておられると気づくと思いますが・・・

戦前から昭和:田舎の貧しい家庭の主人公が必死の努力をして、

仲間と一緒に勝利を掴み、やはり貧しくも心優しい美しい伴侶と結ばれる

というストーリーが王道でしたが・・・平成になってから徐々にストーリーが変化しはじめ・・・

令和:実は、生まれながらに貴種であり秘密の能力を宿している主人公が、ふとしたきっかけで努力なしに特殊能力に目覚め、

悲惨な環境や貧しい家庭や荒れ果てた辺境地方で育ったために性格が歪んでしまい、

世界を恨んで必死で努力して強力なパワーを身に着けた悪役を倒して、世界の秩序を取り戻し、同様に貴種の美しい伴侶と結ばれる

というストーリーが王道になっていることに気づかれると思います。

バブル期以降、マスコミとしては、富裕層側の子弟を褒め称えて、

地方の労働階級+中産階級から這い上がる若者を敵視したほうが手っ取り早く儲かることに気づいたのだと思われます。

マーケティングとしては、きわめて正しい行動をとっておられるとしか言えないですが、

この流れも、歴史的に、地方の労働階級+中産階級の階級上昇手段として機能してきた、

理工系の専攻+起業のルートをディスる方向につながっていると思います。

 

■理想の教育+理想の進路選択をされると困る受験産業+就活産業

 

しかし、それは当たり前なんですね。もしも、この最大の悪役のような進路が素晴らしい進路として、戦前や高度成長期のように、PTAの教育ママたちに受け入れられたら、どう考えても、受験産業+就活産業としては、商売上がったりになるわけです。

そんなことになったら、PTAの教育ママたちが、子どもたちに、小学校の間は自然の中でのびのびと遊ばせて、中学高校時代は思いっきり部活をして全国大会を目指させたり、近所の柔道場や剣道場や空手道場に通わせて心身を鍛えさせたり、偏差値を無視して自分の適性や興味や産業の有望性などを根拠に進路を選ばせて、18歳の学部入試にはこだわらずに一流大学院にどんどんロンダリングをさせて、さらに英米の東大を遥かに超える超一流大学院のポスドクとして世界に羽ばたいちゃったりされちゃうわけです。最終的に、シリコンバレーで起業されて億万長者にでもなられたら、目も当てられません。

そんなことされたら、受験産業+就活産業としては、マジで困るわけですよね。

それ、ほとんど金かけずに、スーパーエリートを育成できちゃうじゃないですか!

それよりも、2000万円の高額な教育費をかけて、18歳までは偏差値競争に明け暮れてもらって、大学ではテキトーに遊び呆けて、大学院には絶対に進学せずに、就活産業の命令に従って大人しくガクチカアピールして就活人気ランキング順に就活して、凡人になってもらわないと困るんですよ。

そもそも、就活産業にとって、一番効率よく儲かるのが、新卒一括採用のあっせんなので、大学院なんかに行って教授推薦で就職してもらったり、あげくの果てに起業なんてしてもらったら困るわけですね。

そのため、理工系のように大学院に進学する比率の高い専攻は、就活産業からすると滅びてほしい専攻ということになるわけです。

もちろん、マスコミとしては、当然、大切なお客様の受験産業+就活産業の意図を受けて、そういう趣旨の広告を打つわけですね。そして、世論が影響を受けて、若者たちの進路選択が歪んでいくということになります。

 

●結論 受験産業+就活産業が、若者たちの教育+進路選択を歪めた結果、理工系人材不足で競争圧力がゆるくなっている

 

受験産業+就活産業が、弁理士になるための準備ルート(地方の普通の理工系学部→一流理工系大学院ロンダリング→英米などの超一流大学院ポスドク→ハイテク産業への就職)を、マスコミに金を払ってディスりまくっているため、そもそも弁理士になる予備軍のエリート理工系人材を目指す若者が激減しています。そのため、弁理士になるための競争+弁理士になった後の競争がユルユルになっており、それも特許業界の労働生産性が国家資格業の中で異常に高い理由の一つになっています。

なぜなら、受験産業+就活産業は、マスコミを利用して、若者たちの教育+進路選択を歪めることはできますが、たとえ世論の形成においては神のごとき力をもつマスコミであっても、庶民のハイテク製品の需要を消滅させることはできないため、ハイテク産業自体を滅ぼすことは不可能ですし、ハイテク産業による優秀な理工系の博士人材の需要を消滅させることはできないからです。

むしろ、マスコミによる理工系離れの情勢の結果、庶民の理工系リテラシーは劇的に低下しており、どうして動くのか理解できない【魔法の箱】であるハイテク製品への需要は爆発的に拡大しています。もはや、理工系リテラシーが低下した庶民には、自力で【魔法の箱】を製造したり、【魔法の箱】を使わなくて済む安上がりな代替手段を見つける能力すら失われているためです。

もはや、庶民は、近代科学によって脱魔法化された近代ではなく、受験産業+就活産業の意向を受けたマスコミによって意図的に理工系リテラシーを奪われた結果、再魔法化された中世のような脱近代の魔法の世界(デジタル封建主義の世界)に住んでおり、魔法使いである理工系人材の生み出す【魔法の箱】がないと生きていけなくなっているのです。文化人類学の世界で自己家畜化という概念がありますが、今、日本の都市部の富裕層を含む庶民の間で起こっているのは、いわば【自己愚民化】といえる現象でしょう。

特に、現在の日本の都市部の富裕層の理工系リテラシーは壊滅的に低下している(おそらく都市部の富裕層でニュートン力学や微分積分などの中世末期レベルの科学技術すら理解できない人口が80%を超えていると思われる)ため、日本の財政がもうすぐ破綻して、ハイパーインフレが起こって【魔法の箱】の値段が高騰したら、日本の都市部の富裕層は【魔法の箱】の配給権を通じて、デジタル封建主義の魔法使いである理工系人材に対して事実上の隷属状態に陥る危険性すらあります。

そういうわけで、理工系人材の世界では、機電IT系を中心に、化学バイオ材料系でも、需要>>>>供給となっており、圧倒的な人材不足が起こっています。そのために、特許業界においても、需要>>>>供給という状況が発生しており、競争圧力のゆるさによる労働生産性の高さが維持されています。

 

●未来予想 受験産業+就活産業+マスコミの意図とは逆に、理工系人材による新たなる中世の支配が進行する

 

つまり、すでに、世界は、デジタル封建主義の新たなる中世の入口にあると言えます。

そして、弁理士とは、デジタル封建主義の世界を支配する領主(ビッグテック)に使える魔法使い(理工系人材)を支援する司祭(弁理士)のような存在であると言えます。受験産業+就活産業の意向を受けたマスコミは、その意図とは逆に、自らに大人しく小銭を渡そうとしないがゆえに、邪魔な存在であるとして滅ぼそうとした理工系人材にとんでもない権力を与えてしまうというブローバック(意図せぬ社会的副作用)を生み出してしまったのです。

おそらく、この矛盾に満ちた状況を利用して、本来の意図とは逆に、マスコミによって意図的に理工系リテラシーを奪われた結果、再魔法化された中世のような脱近代の魔法の世界(デジタル封建主義の世界)に住んでいる都市部の富裕層の既得権益層は【魔法の箱】を操る力を失い、地方の労働階級+中産階級(いわゆるレッドネック)や、新興国からの高度理工系移民による【魔法の箱】を用いた既存の支配体制の乗っ取りが静かに進むでしょう。例えば、東大の理工系の大学院が、すでに地方の労働階級+中産階級の出身者のロンダリング組や、新興国からの留学生に乗っ取られているのがその証拠です。

ローマ帝国の繁栄に酔った既得権益層の市民たちが、兵役を忌避して防衛を蛮族にまかせ、労働を奴隷にまかせて、蛮族に帝国を乗っ取られたのと同じ歴史的な現象が再び繰り返されるでしょう。

すでに、日本の都市部の富裕層の若者の受験産業+就活産業の意向を受けたルートを進んだ結果としての学部卒の初年度年収(例:年収400万円)は、アメリカの理工系の博士の初年度の平均年収(年収1500万円)の1/3未満にまで下落しています(ちなみに、アメリカの理工系の博士課程は、原則として授業料無料+寮費無料+医療保険無料+年間500-1000万円の生活費支給あり)。また、日本の都市部の富裕層の課長クラスの平均年収1000万円は、アメリカの理工系の博士が働きながらシニアエンジニアになり→夜間のオンラインのMBAをとってマネージャーになった場合の平均年収3000万円超の1/3未満にまで下落しています。自ら進んで、理工系の知識を放棄して、【自己愚民化】を進行させた都市部の富裕層の若者の末路なので、自業自得ですが。

 

●未来を選ぶのは君だ

 

さあ、パンドラの箱は開けられた。その暗黒の未来を観察しようではないか。

君たちは、【魔法の箱】を使って幸せな夢を見るデジタル小作人になりたいか、それとも、【魔法の箱】を使って世界を裏から支配する存在になりたいか?

選ぶのは君だ。

受験産業+就活産業+マスコミを信じて【魔法の箱】が見せる楽しい夢にふけってもよい。

赤い錠剤を飲み、魔法が見せる夢から覚め、【魔法の箱】のからくりを解き明かす冒険の旅に出てもよい。

きっと、どちらの人生を選んでも、幸せにはなれる。偽りの幸せか、真の幸せか、それは保証されないが。

 

■各産業の労働生産性

 

参考:SK弁理士法人 一人あたり付加価値  約1500万円(弁理士・特許技術者一人あたり 約2000万円、弁理士一人あたり 約4000万円)

特許事務所   一人あたり付加価値  約850万円
法律事務所   一人あたり付加価値  約612万円
司法書士事務所 一人あたり付加価値  約691万円
監査法人    一人あたり付加価値  約778万円
税理士事務所  一人あたり付加価値  約511万円
社労士事務所  一人あたり付加価値  約332万円
行政書士事務所 一人あたり付加価値  約201万円

経営コンサル業 一人あたり付加価値 約1087万円
翻訳業     一人あたり付加価値  約483万円
デザイン業   一人あたり付加価値  約459万円
建築設計業   一人あたり付加価値  約560万円
機械設計業   一人あたり付加価値  約720万円
自然科学研究所 一人あたり付加価値 約1139万円

医療業     一人あたり付加価値  約464万円
介護業     一人あたり付加価値  約285万円
獣医業     一人あたり付加価値  約454万円

製造業     一人あたり付加価値  約659万円
建設業     一人あたり付加価値  約582万円
運輸業     一人あたり付加価値  約548万円
卸売業     一人あたり付加価値  約850万円
小売業     一人あたり付加価値  約381万円
情報通信産業  一人あたり付加価値  約976万円
金融保険業   一人あたり付加価値 約1226万円
不動産業    一人あたり付加価値  約679万円
宿泊業     一人あたり付加価値  約345万円
飲食業     一人あたり付加価値  約195万円
教育業     一人あたり付加価値  約250万円
農林水産業   一人あたり付加価値  約339万円

全産業     一人あたり付加価値  約536万円

参考 シリコンバレー 全産業 一人あたり付加価値 約5000万円(サンノゼ市役所のDBの内容を分析した結果)

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