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弊所の強み2:メカ系担当が全員3D-CADで図面をかける

2018.08.07

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弊所では、メカ系の担当者全員のPCに3D-CADをインストールしており、全員が3D-CADを使って図面を作成しています。
このため、2Dの図面や写真などから3D図面を作成することが可能になっています。

ほとんどの事務所では、3D図面は外注しているか、所内にいる図面担当に作成を依頼をしていると聞いています。
弊所では、明細書作成担当自身が図面を作成することにこだわっており、3D-CADもその流れで担当者自身に操作してもらっています。
これには、以下に示すようなメリットがあります。

1.明細書品質向上
<図面を外注する場合の流れ>
 図面を外注する場合、明細書作成は以下の流れになります。
(1)明細書作成前に欲しい図面をイメージして、外注依頼のための図面作成指示書を作成し、外注
(2)外注先が図面作成。納期は、通常、3~1週間程度
(3)図面が上がってきたら、明細書作成と図面修正を行う。

(3)の時点において、明細書を作成しながら、「もうちょっとこんな図面があったらいいなー」「もうちょっと違う角度の3D図面が欲しいなー」ということは少なくありません。しかし、外注先に修正依頼をかけると、タイムラグが発生しますし、予定外の費用が発生してしまいますので、躊躇してしまいます。その結果、「まぁ、なんとか分かるからこれでいいや」という感じになりかねないです。

<図面を内製する場合の流れ>
 図面を内製する場合は、明細書作成と図面作成を同時並行で進めます。私の場合、最初に必要だと思った図面を作成し、その後、明細書を書き始めます。明細書を書いている途中に、説明に必要な図面が足らないことに気づきますので、その時点で新たな図面を作成します。図面を3D-CADで作成していると、いろいろな角度での斜視図や、必要な断面での断面図は簡単に作成することができます。このため、明細書作成者が本当に欲しい図面を用いて明細書を作成することができますので、明細書品質の向上に繋がります。

2.機構の理解が深くなる
 最近は、顧客において、発明品を3D-CADで作成することが多く、弊所では、3D-CADの生データをもらうようにしています。このデータを自分のPCに取り込んで、3D-CAD上で回転したり、拡大したりします。そうすると、顧客からは説明がなかった構造的な特徴が見つかることが少なくありません。この特徴の意義について問い合わせてみると、「説明するのを忘れていたが、〇〇という技術的特徴があります。」ということが少なくありません。
 また、複数部品が連動するような機構では、3D-CAD上で複数部品を相対回転させたり、相対移動させたりして、部材の連動の動作を確認します。このような作業を通じて、機構の理解が深まります。

3.修正に対応しやすい1
 明細書及び図面を納品すると、顧客からの依頼で図面の修正が必要になることが少なくありません。また、修正をして本日中に出願を完了したいという場合も少なくありません。このような場合、外注の場合は、外注先での都合によって対応が困難であることが少なくありません。弊所では、担当者自身が図面を作成しますので、急な図面修正にも対応が容易になっています。

4.修正に対応しやすい2
 外注先が2D-CADやイラストレーターのようなドローソフトで図面を作成する場合、発明品の形状変更が多くの図面に関連し、多数の図面の修正が必要になる場合があります。2D図面は、互いに連携していないので、全ての図面を別々に修正するという多大な手間が発生しますし、図面間の不整合が発生しやすくなっています。

 これに対して、弊所では、3Dで図面を作成しますので、発明品の形状変更の依頼があった場合、3Dのオブジェクトの形状を修正し、修正したオブジェクトをベースにして、出願用の2D図面を作成します。このような流れでは、修正するのは、3Dのオブジェクトの形状のみであり、2D図面は全て、3Dのオブジェクトと連携していますので、図面間の不整合は発生しません。

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