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大使館/領事館での手続き(領事認証)

2016.11.18

石井 太郎

認証4

 認証ネタ各論、本日は日本にある各国の大使館/領事館における領事認証です。これはアポスティーユが有効でないハーグ条約非加盟国に提出する書類に対して求められることが多い認証方法で、在日大使館/領事館(以下、大使館)で書類にシールやスタンプを押してもらうことになります。得体の知れない海外文書が突然送られてきても真贋を見極めるのは困難ですので、まずは当地にある自国大使館で真正な公文書/私文書であるのかを確認させようという仕組みですね。この領事認証を求める国はそれなりの数があり、特に中東諸国については基本的に大使館を行き来しなければならないと考えておくべきでしょう。国によって求められる要件が異なるので具体的な手続きについては今後のブログで各国ごとに公開していこうと思います。従いまして、今回は領事認証手続きの注意点を大まかにまとめてみようと思います。
 ・公印確認が必須
 申請をする前に外務省の公印確認までもらっておくのが大原則です。委任状であれば公証役場、謄本であれば外務省で公印確認を取得できます。前回の記事で触れたとおり、謄本の場合であっても、それに翻訳文の添付・認証を求められた場合には公証役場での手続きが必要となる点に注意が必要です。またアポスティーユを取得したものを大使館に提出しても認証してもらえませんので、必ず「公印確認」の取得をするように気をつけてください。
 ・提出書類原本とコピー
 申請時には認証を受ける原本の他、そのコピーも求められることがほとんどです。大使館に手続内容を事前に確認した際にコピーも必要と大概教えてくれるはずですが、口頭で説明される場合には抜けることもあります。実際、要件確認時には何も言われなかったのに申請時に当然の如くコピーを求められ、慌てて最寄りのコンビニまで走るということがありました。何も言われなくてもコピーは持参しておくべきでしょう。
 ・申請の受付時間と書類の引取時間が違う
 ほとんどの場合において申請受付と書類引取の時間が異なって設定されています。中東の大使館の場合ですと申請は午前の1~2時間、引取は午後の1~2時間又は終日となっている場合が多いですが、その時間はバラバラです。更に、祝日は各国のカレンダーに合わせて休館になるうえ、ラマダーン月になると更に受付時間が短くなるなど、実際の手続前に必ず大使館へ最新の受付時間等の確認が必要となります。従いまして、まとめて複数の大使館へ申請に行こうとする場合は、各国大使館の位置関係と申請受付時間を把握したうえで、訪問順序を入念に決める必要があります。また、そのようなタイトなスケジュールとなるため、書類の不備があった場合には当日中の再訪問は不可能と思った方が良いでしょう。認証に要する時間は早くて申請の翌日、遅ければ1週間近くかかる場合があります。
 ・費用は700円~120,000円
 費用も国によって千差万別です。最も安いところで700円程度ですが、平均的な費用で概ね2,000円~20,000円ぐらいを想定しておけば大丈夫です。例外はUAEでシール貼るだけのくせに120,000円します。仮にUAEへPoAと謄本を提出する場合には事前に公証も必要となるので、書類2件で約300,000円ものコストがかかることになるのです。
 これら認証費用の支払方法も各国毎に異なっており、お釣り無しの現金ピッタリでないと受け付けない場合から、申請直後に大使館最寄りの指定銀行まで振り込みに行って、その振込用紙控えを持って大使館へ戻る必要がある場合まで、これまた様々です。
 ・領収書
 ほとんどの場合において領事認証費用に関する領収書を向こうから渡してくれますが、大使館のハンコ押してやるから自分で英語の領収書作って持って来いというパターンもあります。経費精算に必要になるでしょうから、領収書についても忘れずに確認しておいてください。
 以上が各国に共通している領事認証手続きに関する注意点です。もっとも、これら具体的な手続きに入る前においても細心の注意を払う必要がある点が1つあります。それは、相手方国で何を求められているのかを正確に把握するということです。というのも、英語で表現する場合、Notarizationであれば公証を意味する場合がほとんどですが、Legalizationとなると公証・アポスティーユ・領事認証の区別を問わず広義の「認証」という意味で使用されていることが多々あるからです。例えば、「notarize and legalize」と言われて文字通り「公証と認証」と理解し、謄本に翻訳をつけて公証を受けた書類をブラジル大使館に持っていったところ、ブラジル公認の公証翻訳人が作成した翻訳文でなければ領事認証はできないと却下されました。つまり、ここでの正解は謄本に公証を受けず、外務省で直接公印確認を受けた書類を領事認証してもらい、現地で公証翻訳を添付することだったのです(ブラジルは2016年8月14日にハーグ条約が発効したのでアポスティーユだけで済むようになりましたね)。領事認証が必要となる国は英語を母国語としていない国であることが多いため、「認証」という単語の使用方法も千差万別です。具体的にどのような書類準備が必要なのか入念に確認しましょう。
 領事認証となると現地代理人や大使館との入念なやりとりのみならず、実際に足を運んで手続きをする場所も複数になるなど、作業負担が非常に大きくなります。煩雑な手続きによる時間的コストの削減をお考えの方はお気軽にお問い合わせください。
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※ここに記載した内容はブログ公開時の情報に基いています。ご自身で作業される際には必ず最新情報を確認してください。

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