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明細書中には「請求項」という用語を使うべきではない

2017.02.27

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こんな記事がありました。もっともな内容だと思います。
本当つかえね|有楽町特許センター

弊所は、他所が書いた明細書の内外出願の依頼を多く頂いていますので、他所の明細書を読む機会が多いです。
明細書の解決手段の項で「請求項1の発明・・・・」「請求項2の発明は・・・」と記載する明細書は、少なくありません。

このような記載をすることのデメリットとしては、請求項が補正されたときに整合性を取るために、明細書の補正を行う必要が生じることです。請求項1を減縮したにも関わらず、明細書中の「請求項1の発明は・・・」の内容が補正されなければ、内容が矛盾しており、記載不備が生じやすくなるからです。

また、「請求項1の発明によれば・・・・」から始まって、請求項1の作用効果を説明しているものもあります。この場合、請求項1の補正に伴って、明細書中の作用効果まで補正しなければ、整合性が取れません。

このような明細書の補正は、手間(=費用)がかかりますし、補正のミスが生じるリスクもあります。そのようなデメリットがあるにも関わらず、メリットは全く思いつきません。

弊所では、通常、請求項1は「本発明によれば、・・・・・装置が提供される。」と記載し、
従属項は、「好ましくは、・・・・である。」という記法を行っています。
このような記法であれば、明細書は発明を説明し、請求項は明細書から権利を要求する範囲を抜き出したものという位置づけにすることができ、請求項の補正に伴って、明細書を補正する必要性が論理的に生じません。

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