アニメクリエーター(指定商品:ソフトウェア)は識別力あり
2012.09.06
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“Easy CD Creator”のように、Creatorが何かを作るのを助けるソフトウェアをクリエーターというのは普通で、
アニメクリエーターは、アニメを作るのを助けるソフトの意味に思いますが、この程度でもOKのようです。
http://shohyo.shinketsu.jp/originaltext/tm/1259779.html
1 本願商標
本願商標は,別掲のとおりの構成からなり,第9類「電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として,平成21年11月10日に登録出願されたものである。そして,指定商品については,原審における平成22年8月23日付け提出の手続補正書により,第9類「コンピュータソフトウェア」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は,「本願商標は,『ANIME CREATOR』及び『アニメクリエーター』の文字よりなるところ,これらの文字が我が国において『アニメーションの制作者』等の意味合いを表す語として使用されており,その指定商品中『アニメーション制作用のコンピュータソフトウェア』について使用したとしても,『アニメクリエーター向けの商品』程の意味合い,すなわち,商品の用途等を表示したと認識されるにとどまるとみられるというのが相当であるから,自他商品の識別標識としての機能を有さない商標といわざるを得ないものである。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記商品以外の商品に使用するときは,商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので,同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は,別掲のとおり,「ANIME CREATOR」の欧文字と,当該欧文字より小さい「アニメクリエーター」の片仮名を上下二段に横書きしてなるところ,本願商標全体からは,原審において説示したように「アニメーションの制作者」等の意味合いを想起させるとしても,その指定商品との関係において,これがただちに特定の内容を表示するものと認識されるとはいい難く,その商品の品質,用途等を表示するものとはいうことはできない。
さらに,当審において職権をもって調査するも,本願の指定商品を取り扱う業界において,「ANIME CREATOR」と「アニメクリエーター」の文字が,商品の品質,用途等を表示するものとして,取引上一般に使用されている事実を発見できなかった。
してみれば,本願商標をその指定商品について使用しても,商品の品質,用途等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとはいえず,自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり,かつ,商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないものである。
したがって,本願商標が,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当ではなく,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。