【SKIPの知財教室(IP Hack ®)】じっくり®法解説 Claim #8 特許情報の利用方法は?わかることや調べ方を解説
2025.04.29

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特許情報の利用方法は?わかることや調べ方を解説
技術革新のスピードが増す現代において、企業や研究者が他社に先んじて価値ある技術を生み出すためには、「特許情報」をいかに活用するかが大きなカギとなります。
特許情報は、発明やアイデアの出願・審査・公開・登録といった知的財産のライフサイクルの中で生まれる、膨大かつ専門性の高い情報の集合体です。
この記事では、特許情報から読み取れる内容や目的別の調査の活用方法、実際の調査手法についてわかりやすく解説します。
特許情報とは
特許情報は、特許や実用新案、意匠、商標といった知的財産の出願から権利化に至る過程で生まれる、技術的・法的・商業的な価値を持つ情報の総称です。単なる出願記録ではなく、企業の競争力や技術戦略、さらには市場動向の把握にもつながる情報です。
ビジネスや研究開発の分野においては、技術革新の流れや製品のトレンド、法制度の変化といった情報は、的確な意思決定のために不可欠なものです。
特許情報は、こうした情報の中でも特に専門性が高く、将来の技術やビジネスの方向性を見定めるうえで極めて重要な情報と言えます。
特許情報でわかること
特許情報は、新たな技術テーマの探索、他社との競合回避、権利化の判断、さらには事業化に向けた障害の洗い出しまで、さまざまな場面で活用されています。目的に応じて、調査すべき情報の範囲や内容も異なります。特許情報の調査項目別に、主な目的と活用内容について詳しく見ていきましょう。
| 調査項目 | 主な目的 | 活用内容・効果 |
| 技術動向調査 | 将来性のある研究テーマの選定や、過去研究との重複回避 | ・出願件数や技術分野の推移を分析
・既存技術との違いやニーズを明確化 ・他社特許との競合リスク回避 |
| 出願前の先行技術調査(新規性・進歩性調査) | 出願が有効な権利として認められるかの判断 | ・無効となる恐れのある出願を回避
・明細書作成の参考情報として活用 ・海外出願時のコスト対策にも有効 |
| 侵害回避調査(FTO調査) | 他社権利の侵害リスクを未然に防ぐ | ・設計・ネーミング段階での侵害リスク確認
・代替技術の開発やライセンス交渉を検討 ・意匠・商標まで含めた包括的調査が可能 |
| 無効理由調査 | 他社からの権利主張に対抗するための証拠収集 | ・特許無効の根拠となる文献調査
・国内外の論文・カタログ・Web資料まで調査対象を拡大 |
| 他社動向調査 | 競合の技術開発や事業戦略の把握 | ・出願傾向の変化から企業戦略を読み解く
・障害となりうる出願の早期発見 |
特許情報の調べ方
特許情報の調べ方について詳しく見ていきましょう。
特許情報の入手先
特許庁が公開する公報やデータベースをはじめとして、インターネット上で誰でも自由に特許情報へアクセスできる仕組みが整っています。特許庁が提供する「特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)」は、日本国内の特許・実用新案・意匠・商標に関する情報を網羅的に検索できる公式サービスであり、多くの企業や研究者が活用しています。
自宅やオフィスのパソコンから、あるいは図書館や特許庁の端末からもアクセスが可能で、利便性の高い調査ツールとなっています。
特許情報の調査方法
特許情報を活用するには、目的に応じた適切な調査方法を選び、求める情報へ正確にたどり着く必要があります。
特許に関する調査にはいくつかの種類がありますが、たとえば新たに研究開発を行う前に関連する先行技術の有無を把握したい場合には、「先行技術調査」や「侵害回避調査」を行います。
まず調査対象となる技術のキーワードを設定し、それをもとに特許文献を検索します。
しかし、キーワードだけでは情報の網羅性に欠けたり、逆に無関係な情報が多数ヒットしてしまったりすることもあります。そこで役立つのが、特許庁によって体系化された分類記号です。国際特許分類(IPC)や、より詳細に分類されたFIやFタームを用いることで、特定の技術分野に絞った検索が可能になります。
一方で、どの分類を使えばよいのか判断が難しい場合には、まずはキーワードによる検索から始めてみるのが現実的です。検索によって得られた文献の中から、繰り返し登場する分類コードを見つけ出し、それを手がかりにして分類検索へと進めていきます。
まとめ
特許情報は、技術テーマの選定や特許出願前の判断材料としてはもちろん、他社との権利トラブルの未然防止、さらには事業展開のヒントを得るためにも、積極的な活用が欠かせません。
しかし、調査の目的や技術分野によってアプローチは異なるため、効率的かつ正確な調査を行うには、専門家のサポートを受けるのが最も確実です。
SK弁理士法人では、特許情報を活用した先行技術調査や権利調査、企業動向分析など、目的に応じた最適な調査サービスをご提供しています。知財のプロが、お客様のビジネスを技術と戦略の両面からしっかりサポートいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

