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『マグネシア』(指定商品:化マグネシウムを原料とした緩下剤)は識別力あり

2012.10.01

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http://shohyo.shinketsu.jp/originaltext/tm/1259705.html
1 本願商標
本願商標は、「マグネシア」の文字を横書きしてなり、第5類に属する出願時の願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成22年9月13日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、平成23年8月29日受付けの手続補正書によって、第5類「緩下剤」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『マグネシア』の文字を書してなるところ、『マグネシア』は『酸化マグネシウムの通称』を意味するものであるから、これを本願指定商品中、例えば『酸化マグネシウムを原料とした緩下剤,その他の酸化マグネシウムを原料とした薬剤』に使用しても、単に商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり「マグネシア」の文字を書してなるものである。
そして、職権をもって調査するも、「マグネシア」の文字は、「酸化マグネシウム」を意味するとしても、該文字が本願の補正後の指定商品を取り扱う業界において、商品の品質、原材料を表示するものとして普通に使用されている事実は発見することができず、また、当該商品の取引者、需要者が該文字を商品の品質、原材料を表示したものと認識するというべき事情も発見できない
してみれば、本願商標は、これをその補正後の指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が本願商標を商品の品質等を表示したものと認識するものとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないものというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。

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