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公開公報の英文Abstractと全文機械翻訳の入手方法

2010.08.20

伊藤 寛之

IDSで日本の公開公報を提出することがありますが、その際に、英文のAbstractを一緒に提出することが多いです。
この英文のAbstractは、IPDLの英語版で、Display Typeを”Front Page”にして、公開番号を入力すると入手することができます。
また、全文の機械翻訳は、Display Typeを”All Page”にすると入手することができます。
英文Abstractは、人間が翻訳しているので比較的高品質です。
全文機械翻訳は、機械翻訳の割にはまぁまぁいけてるかな、っていう感じです。
外国人に特許の内容をざっと分かってもらうために便利に使うことができます。
また、昔の付与前異議制度の時代の公告公報の英文Abstractはないので、そのような場合は、対応する公開公報を探して、その公開公報の英文AbstractをIDS提出するといいと思います。
なお、IDSでは、提出する文献の全文翻訳は求められておらず、「簡単な説明」が求められています。
意図的に翻訳部分を選択して翻訳することにはリスクが伴うので、出願人の意志が入りにくい資料として、英文Abstractは適していると思います。
また、機械翻訳は誤訳の問題があり、重要な部分に重大な誤訳があった場合は、欺く意図が認定される可能性があります。従って、機械翻訳を提出する場合でも、ざっと内容を見て、重要な部分が逆の意味になったりしていないか、注意する必要があるでしょう。

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