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「EasyCheck」(指定商品:理化学機械器具)は識別力有り

2012.09.25

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http://shohyo.shinketsu.jp/originaltext/tm/1259810.html
1 本願商標
本願商標は、「EasyCheck」の文字を標準文字で表してなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成21年11月2日に登録出願、その後、指定商品については、原審における同23年7月1日付け手続補正書により、第9類「フローサイトメーターの較正用のコントロールビーズ,その他の理化学機械器具」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『EasyCheck』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の『Easy』の文字部分は『簡単に、容易な』等の意味を有する英語として、同じく、『Check』の文字部分は『検査する、確認する』等の意味を有する英語として、いずれも一般に広く慣れ親しまれているものである、これらを組み合わせてなる本願商標は、その構成全体から容易に『簡単に検査、確認する』程の意味合いを想起し得るものある。また、本願商標に係る指定商品を取り扱う分野においては、『簡単に検査、確認できる』ことを商品の特徴等として表示する場合があるというのが実情である。そうすると、本願商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、これを自他商品識別標識として看取、把握するというよりはむしろ、前記意味合いに照応する商品の特徴等を表したものとして認識するにとどまるというのが相当であるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨判断し、本願商標を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり「EasyCheck」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「Easy」の文字が、「易しい,容易な」等の意味を有し、「Check」の文字が、「テスト,検査」等の意味を有するものであるが、これらを組み合わせた「EasyCheck」の文字全体として、原審説示のごときの意味合いを認識させる場合があるとしても、それらが直ちに本願の指定商品との関係において自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものとは言い難く、むしろ特定の意味を有しない造語と認識させるとみるのが自然である。
そして、当審において職権により調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「EasyCheck」「イージーチェック」等の文字が使用されている事実及び原審説示の如き意味合いを認識させるというべき事情は発見できなかった。
してみれば、「EasyCheck」の文字からなる本願商標は、これをその指定商品について使用するときは、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標とはいえない。
したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。

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