「マヨたれ」(指定商品:たれ)は、「マヨ」と類似しない
2012.09.21
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1 本願商標
本願商標は、「マヨたれ」の文字を縦書きに表してなり、第30類「たれ」を指定商品として、平成23年1月12日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、次の(1)及び(2)の登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。
(1)登録第1382581号商標は、「マヨ」の片仮名を表してなり、昭和47年5月12日登録出願、第31類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として昭和54年6月29日に設定登録され、その後、平成21年6月24日に指定商品を第30類「調味料,香辛料」とする指定商品の書換登録がされ、その商標権は現に有効に存続しているものである。
(2)登録第3260195号商標は、「MA YO」の欧文字を表してなり、平成5年12月15日登録出願、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同9年2月24日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、「マヨたれ」の文字よりなるところ、構成各文字は外観上縦書きにまとまりよく表されており、しかも、全体をもって称呼してもよどみなく一連に称呼できるものである。
そして、構成中の「マヨ」の文字が「マヨネーズ」を暗示させるものとして食品を取り扱う業界において普通に使用されていること、及び「たれ」の文字が「調味用の汁(垂れ)」を意味する語であるとしても、かかる構成においては特定の商品又は商品の品質等を具体的に表示するものとして直ちに理解できるものともいい難いことから、むしろ構成全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるとみるのが自然である。
そうとすると、本願商標は、その構成文字全体に相応して、「マヨタレ」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標より、「マヨ」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と引用各商標とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。