業務内容

意匠

意匠とは何か? 意匠法の保護対象となる「意匠」とは、物品の形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合であって、視覚を通じて美感を起こさせるものをいい、物品の「部分」のデザインも「意匠」に含まれます。また、2020年4月から、物品に記録・表示されていない画像や、建築物、内装のデザインについても、新たに意匠法の保護対象となりました。
意匠登録出願の仕方 意匠を出願するには、所定の様式に従って、願書、図面を作成して特許庁に提出(出願)する必要があります。

意匠法で保護する意匠は、物品の形態であるので、物品と形態について、願書及び添付図面等によって明示することが必要です。物品については、願書の【意匠に係る物品】欄に記載し、その記載だけでは物品が何であるかを認識できない場合は、【意匠に係る物品の記載】に使用目的、使用方法等を記載することが必要です。

一方、形態については、願書に添付する図面によって表します。意匠登録を受けようとする意匠を記載した図面は、原則、正投影図法による六面図ですが、等角投影図法、斜投影図法も認められています。また、図面に代わるものとして写真、CG図面、ひな形あるいは見本による出願も可能です。さらに、これらの図面だけでは、意匠を十分に表現することができないときは、断面図、拡大図、斜視図、参考図などを加えることもできます。
意匠登録出願の審査 意匠登録出願がなされると、特許庁では、出願された意匠が登録することができるものかどうかを審査します。主な意匠登録の要件は、例えば次のようなものです。

工業上利用できる意匠であるか
意匠法上の意匠であることをはじめ、どのような用途に用いられるものなのか、形状は特定できるか、視覚に訴えるものであるか、同一のものを複数量産し得るか、などを審査します。

今までにない新しい意匠であるか(新規性)
出願前にそれと同一又は類似の意匠が存在しないこと、すなわち、新規性を備えている必要があります。

容易に創作をすることができたものでないか(創作非容易性)
新規な意匠であっても、当業者であれば容易に創作できる意匠は、意匠登録を受けることができません。

先に出願された意匠の一部と同一又は類似でないか
先に出願され、登録になった意匠の一部と同一又は類似する意匠は新しい意匠を創作したものとはならないため、意匠登録を受けることができません。ただし、先に出願された意匠の一部を構成する部分や部品の意匠であっても、同じ人の出願であれば、先に出願された意匠の公報が発行されるまでは意匠登録を受けることができます。
部分意匠 「物品の部分に関する意匠」についても登録できます。この制度は、物品の全体から物理的に切り離せない部分に関する意匠について、意匠登録を受けたい場合に有効です。部分意匠においては、「意匠登録を受けようとする部分」が物品全体の中のどこの部分であるかが分かるようにする必要があります。その方法としては、例えば、「意匠登録を受けようとする部分」を実線で描き、「その他の部分」を破線で描く等により、部分意匠として意匠登録を受けようとする部分を特定します。
その他の特殊な意匠 動的意匠、組物の意匠、関連意匠、秘密意匠、画像意匠、建築物の意匠、内装の意匠などの多種多様な特殊な意匠制度が設けられています。それぞれの特殊な意匠について詳しく知りたい場合には、SKIPのような特許事務の弁理士に相談をなさってください。
意匠登録の効果 登録査定がされた意匠登録出願については、出願人が登録料を納めれば、意匠権の設定の登録がされ、意匠公報が発行されることになります。この意匠権を得た人は、登録された意匠と同一及びこれに類似する意匠にまで効力を有し、登録意匠及びこれに類似する意匠の実施をする権利を専有することができます。なお、意匠権の存続期間は意匠登録出願の日から最長25年をもって終了します。
特許事務所の役割 意匠登録出願人は、特許事務所のサポートを受けながら特許登録を目指すことが重要です。特許事務所は、法的な訓練を受けた専門家であり、特許庁の意匠の審査に必要な知識・経験を有しており、ラフなスケッチやサンプルなどから3D-CADなどを用いてわかりやすい意匠の図面も作成してくれます。特許事務所は、出願から審査、審判、訴訟まで一貫したサービスを提供しており、あらゆる段階で意匠登録出願人をサポートします。
外国出願の重要性 日本企業にとって、他の先進国および新興国のマーケットにアクセスするために、外国意匠出願は重要なビジネス上の武器になり得ます。しかし、意匠制度は、各国における制度の違いが極めて大きいため、海外での権利化が非常に難しいことに注意が必要です。

SKIPは、クライアントの外国意匠出願のニーズに対して、パリ条約ルートおよびハーグ協定ルート(国際出願ルート)のいずれにおいても、豊富な外国での意匠の権利化の経験に基づいてワンストップサービスを提供します。私たちの外国出願の経験と深い知識は、あらゆる規模の企業にとって貴重なリソースとなるのではないかと思います。私たちは、クライアントと協力して外国意匠出願を管理し、各出願が様々な国の異なる意匠登録要件を満たして権利化できるように最善を尽くしします。