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情報・IT・ソフトウェア

技術分野の特徴 情報・IT・ソフトウェア分野における優れた知的財産戦略とは何か、考えたことはありますか?本稿では、戦略的な権利取得から知財リスク管理、知財活用まで、情報・IT・ソフトウェア分野で採用できる戦略を紹介します。そして、成功する知的財産戦略へのアプローチ方法について、いくつかの結論を導き出したいと思います。それでは、知的財産の世界に飛び込んでみましょう。
IT分野の知的財産戦略 情報・IT・ソフトウェア分野の企業にとって、知的財産の戦略的な権利取得や保護に関しては、主要な知的財産権について理解し、それらをどのように保護するのがベストなのかを把握することが不可欠です。これらの主要な知的財産権には、著作権、営業秘密、商標、特許などが含まれます。これらの知的財産権にはそれぞれ異なる保護と行使の要件があり、企業が成功する知的財産戦略を策定するためには、これらの要件を理解することが不可欠です。

例えば、著作権の保護は、コンピュータ・ソフトウェアのソースコードの著作物に及びます。著作権の保護には、特許権のように特許庁への出願などは不要であり、単にC言語やJavaなどのソースコードを書いた時点で著作権が自動的に発生します。もっとも、著作権の保護には、いくつかの例外がありますので、それらの例外の内容を把握した上で、著作権で保護されるソースコードをどのように保護するのが最善かを知ることは、非常に重要です。同様に、営業秘密とは、企業が競争上の優位性を維持するために使用する機密情報を指します。営業秘密は、不正競争防止法の下で保護され、一定の要件を満たすことによって法的に保護することができます。

また、情報、IT、ソフトウェア分野における特許と商標の保護要件を理解することも、企業にとって重要です。商標は、特定の商品やサービスを識別するためのブランドやシンボルを保護するものです。同様に、特許は発明や技術的進歩を保護するものです。特許の保護を受けるためには、その発明が新規性および進歩性があり、産業上利用可能である必要があります。商標と特許はともに、ビジネスにとって価値ある保護となり、競争上の優位性を維持するのに役立ちます。
ビジネスモデル特許 日本における特許出願は、ビジネスモデル特許(含むソフトウェア関連特許)の出願件数が増加傾向にあります。つまり、近年は、ビジネスモデルやソフトウェアなどのサービス系発明に関連する特許出願が多くなっています。これは、日本の産業構造がモノからサービスへシフトしていることを如実に示しています。

ビジネスモデル特許とは、ビジネスを生み出すプロセス全体やビジネスそのものをコンピュータを用いて実行する仕組みに関する特許です。例えば、電子商取引、クラウドコンピューティング、インターネットサービスに関する特許がこれにあたります。ビジネスモデル特許は、そのビジネスモデルをコンピュータで実行することに関する独占的な権利を企業に与えるため、その企業の競争力を高めることができます。しかし、ビジネスモデル特許には、ライバル企業によって同じようなビジネスモデルを異なる形のユーザインターフェースやアルゴリズムで実行されてしまって、容易に特許を回避されてしまうことが多いというリスクもあります。

そのため、情報・IT・ソフトウェア分野では、機械分野や電気・電子分野と同様に、一つの新しいITサービスを保護するには、多数のコンパクトな特許をコストパフォーマンスよく権利化して強力な特許ポートフォリオを構築するという、いわゆるパテントウォール戦略を取ることが多いです。
リスクと活用 情報・IT・ソフトウェア分野における知的財産の管理については、リスクベースのアプローチをとることが重要です。つまり、すべての知的財産は、侵害、偽造、海賊版などの潜在的なリスクと関連づけて管理・監視する必要があります。また、知的財産はビジネスに利用可能な資産であることを認識し、最大の利益を得るためにどのように活用できるかを検討することも重要です。例えば、情報・IT・ソフトウエア分野の企業は、ソフトウェアライセンス契約や守秘義務契約を用いて、著作権を保護するよう注意する必要があります。また、特許や商標をどのように利用して自社製品を保護し、競争優位のために戦略的に利用できるかを検討する必要があります。

知的財産の活用に関しては、情報・IT・ソフトウェア分野の企業には様々な選択肢があります。企業が知的財産を活用する方法としては、著作権、営業秘密、商標、特許などの権利の種類ごとに異なる形で、自社活用、ライセンシング、技術移転、共同開発契約などの活用法があります。これらのいずれの戦略も、自社の競争優位性を確保するだけでなく、新しい市場、収益源、顧客基盤の開拓など、その他のビジネス目的で知的財産を活用するために利用することができます。
まとめ 情報・IT・ソフトウェア分野における知的財産戦略を策定する際には、成功するための様々な要素を検討することが重要です。これには、適切な知的財産の取得、知的財産のリスク管理、知的財産権の活用などが含まれます。さらに、さまざまな種類の知的財産の保護のあり方について詳細に理解し、ビジネスにおける知的財産資産の価値を最大化するための知的財産のライセンス戦略を策定することも重要です。

SKIPでは、情報・IT・ソフトウェア分野の技術知識に優れるだけでなく、実際に研究者またはエンジニアとしてシステム開発の実務経験も豊富な弁理士・特許技術者によって、多数のコンパクトな特許をコストパフォーマンスよく権利化して強力な特許ポートフォリオを構築させていただきます。また、その特許ポートフォリオを用いてどのようにしてマネタイズすればよいかについて、クライアント企業に適切なアドバイスを差し上げます。