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待ち伏せ

待ち伏せは、オオカミ特許戦略の三種の神器の一つ オオカミ特許戦略は、日本のパチンコ業界の知財部門において独自に発展を遂げてきた知財戦術である待ち伏せ+アテコミ+カブセコミという三種の神器の裏技テクニックにより成り立っています。ここでは、このうち、待ち伏せというテクニックについて解説します。
待ち伏せの具体的なやりかた 待ち伏せを行うには、まずは、ターゲット企業の技術開発ロードマップまたはパテントマップを分析することで、将来的に必要となりそうな要素技術を予測し、それに関連する発明と特許取得を先回りして行います。

ターゲット企業の技術開発ロードマップを入手するためには、業界レポート、研究論文などを参考にすることが有効です。また、特に業界内の人的ネットワークを活用し、情報収集を行うことも重要です。ターゲット企業の技術開発ロードマップを分析する際には、トレンド分析、市場調査、専門家の意見などを組み合わせて分析することが一般的です。

また、ターゲット企業の特許情報を分析して、パテントマップを作ることも可能です。ターゲット企業の技術開発ロードマップとパテントマップを組み合わせて分析することで、自社が待ち伏せを行うための特許戦略を立案する上で有益な情報を得ることができます。

こうしてターゲット企業の技術開発ロードマップやパテントマップの分析に基づき、将来的にターゲット企業にとって重要となる要素技術を見出したら、自社の研究開発部門がその要素技術に関する発明を生み出して、自社の知財部門がその発明の特許取得を行います。これにより、ターゲット企業の技術開発ロードマップの行き先にあらかじめ自社の特許を配置しておくことができます。

なお、待ち伏せの成功のためには、予測した要素技術に関連する材料、部品、ソフトウェアなどを独占的に提供するための生産能力もあらかじめ構築することが不可欠です。そうすることで、ターゲット企業が新製品または新サービスの開発に乗り出したときに、タイミングよくそのために必要な部品、材料、ソフトウェアなどを、他社に先駆けて独占的に提供することができます。
待ち伏せの有効性 待ち伏せに成功すれば、ターゲット企業が新製品または新サービスの開発に乗り出したときに、ターゲット企業の技術開発ロードマップの行き先にあらかじめ配置しておいた自社の特許をチラつかせて、そのために必要な部品、材料、ソフトウェアなどを、他社に先駆けて独占的に提供することができます。このようにして、大手企業のヒット製品またはヒットサービスに必要な部品、材料、ソフトウェアなどを、独占して高値で供給することができれば、大きな利益を得ることが可能になります。
待ち伏せの難しさ 待ち伏せを行うには、ターゲット企業の技術開発ロードマップを入手する必要があります。ターゲット企業が、自社のウェブサイトやパンフレットやアニュアルレポートなどで技術開発ロードマップを公開してくれていればありがたいですが、そのような情報は企業秘密であるとして非公開にしている企業も多いです。そうすると、技術開発ロードマップを入手するのが困難になることがあります。

ターゲット企業の技術開発ロードマップを入手することが困難でも、決して、産業スパイ活動を行ってはいけません。その代わりに、ターゲット企業の特許情報を分析して、パテントマップを作れば、ある程度の精度でターゲット企業の技術開発ロードマップを予測できます。もっとも、それは所詮は予測にすぎず、間違っている可能性もあることを念頭に置きながら使う必要性があります。

ターゲット企業の技術開発ロードマップを入手できても、将来的にターゲット企業にとって重要となる要素技術をうまく予測できるかどうかはわかりません。ターゲット企業が、その技術開発ロードマップを実現するために予想外の要素技術を採用する可能性もありますし、日進月歩の研究開発の世界で、全く新しい要素技術が生まれてくる可能性もあります。そのため、重要となる要素技術をうまく予測できない可能性が捨てきれません。

また、うまく将来的に重要になる要素技術を予測できても、自社の研究開発部門がその要素技術に関する発明を生み出して、自社の知財部門がその発明の特許取得を行うには、多くの時間、労力、資金が必要になります。また、自社の研究開発部門が、うまくその要素技術に関する発明を生み出せないリスクも捨てきれません。

そして、ここまで苦労して、ターゲット企業の技術開発ロードマップの行き先にあらかじめ自社の特許を配置しておいても、なんらかの都合で、ターゲット企業の技術開発のルートが変更になり、全く違う方向に逸れて行ってしまう可能性があります。そうなると、苦労して配置した待ち伏せのための特許ポートフォリオは無駄になってしまうかもしれません。
待ち伏せならSKIPにおまかせ もっとも、待ち伏せに成功すれば、ターゲット企業が新製品または新サービスの開発に乗り出したときに、そのために必要な部品、材料、ソフトウェアなどを、他社に先駆けて独占的に提供することができます。

オオカミ特許戦略の一環としての待ち伏せのテクニックは、ターゲット企業の技術開発ロードマップの行き先に自社の特許をあらかじめ配置しておき、ターゲット企業に、自社の部品、材料、ソフトウェアなどを、採用せざるを得ない状況に追い込む手法として注目されています。ぜひ、企業の知財部門の特許担当者の方々は、この待ち伏せのテクニックを理解し、自社の部品、材料、ソフトウェアなどを、ターゲット企業に売り込むために活用してみてください。

SKIPでは、これまでに、多くの大企業、中小企業、スタートアップ企業、大学発ベンチャーなどに知財コンサルティングを行った経験があり、ターゲット企業に、クライアント企業の部品、材料、ソフトウェアなどを、採用せざるを得ない状況に追い込んだ経験もあります。具体的な待ち伏せのテクニックを知りたい場合には、ご遠慮なく、SKIPにご相談ください!