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日本特許出願:特許審査基準の令和8年改訂

特許 日本

2026.06.25

坪 龍志

特許・実用新案審査基準の改訂が行われ、特許庁調整課審査基準室は、2026年7月1日以降の審査において利用されることを発表しました。(2026年6月25日)

📄 審査基準改訂の特許庁発表

産業構造審議会 知的財産分科会 特許制度小委員会 審査基準専門委員会ワーキンググループ第18回会合(令和7年11月17日開催)・第19回会合(令和8年3月18日開催)で承認された改訂の方向性に従い、「特許・実用新案審査基準」(以下、単に「審査基準」という。)の改訂案を作成し、令和8年4月8日~5月7日の間、意見募集を行いました。

意見募集の結果を踏まえ、審査基準の改訂を行います。

改訂後の審査基準は、令和8年7月1日以降に行われる審査に対して利用されます。

審査基準改訂の概要

第I部第2章第1節 「本願発明の認定」

審査官による本願の特許出願の時又は日の確認の明記。

第III部第2章第2節「進歩性」

阻害要因等に関する記載の明確化。
除くクレームに関する改訂に伴い、「除くクレーム」とする補正がされた出願における制度ユーザの進歩性に対する懸念を反映したものであると考えられます。

📄 Ⅲ.進歩性に関する審査基準の改訂について|第19回 審査基準専門委員会ワーキンググループ資料1

「除くクレーム」とする補正がされた出願における制度ユーザの進歩性に対する懸念(進歩性がないのに特許されているのではないかという懸念)は、進歩性の判断手法には問題はないと考えられるが、「阻害要因」があることをもって直ちに進歩性が肯定されるとの誤解によって生じているのではないか、ということを確認した

審査基準における「阻害要因」に関連する記載を点検して、適切な進歩性の判断が行えるようにするとともに、予見性向上を図る

第III部第3章「拡大先願」

出願人同一の判断について、名義変更等を考慮して実質的に判断することの明確化。

第III部第4章「先願」

同日出願の一部が審査請求されていない場合について、出願人が相違する場合の運用の変更、及び、出願人が同一である場合の運用の明確化。

第IV部第2章「新規事項を追加する補正」

「3.3.1 (4) 除くクレームとする補正の場合」における、引用発明との重なりのみを除く補正でありさえすれば新規事項の追加に該当しないとの誤解を生じる懸念を解消するための明確化。

なお、今回の審査基準の改訂と同時に審査ハンドブックの改訂も行われています。審査ハンドブックにおいても、『12102 「除くクレーム」の記載を削除する補正について』等の項目が、審査基準の記載の理解を深め運用をより明確化するために新設されています。

📄 審査ハンドブック改訂の特許庁発表

産業構造審議会 知的財産分科会 特許制度小委員会 審査基準専門委員会ワーキンググループ第18回会合(令和7年11月17日開催)・第19回会合(令和8年3月18日開催)の結果を踏まえ、特許・実用新案審査基準を改訂します。これに伴い、審査ハンドブックを改訂します。
上記改訂項目を含め、主な改訂項目を以下に列挙します。
改訂後の審査ハンドブックは、令和8年7月1日以降の審査に対して利用されます。

除くクレームの削除補正に関する運用

『12102 「除くクレーム」の記載を削除する補正について』では、最後の拒絶理由通知や拒絶査定不服審判請求時の補正で目的外補正として問題となりうる、「・・・を除く」という記載を削除する補正について、必要以上に厳格に要件を適用することが適切でないとも説明されています。

さらに、面接、電話インタビュー等を活用して「除くクレーム」の記載を削除する補正案を提示し、審査官とコミュニケーションを取ることについても言及されています。審査ハンドブック上、一定の場合には補正却下の決定をせず特許査定をする運用が示されていることから、このようなコミュニケーションは、適切な補正の方向性を確認する上で有益と考えられます。

第VII部第1章「外国語書面出願制度の概要」

原出願が外国語書面出願である場合の分割出願等の実体的要件に関する取扱いの明確化。

第VII部第2章「外国語書面出願の審査」

誤訳訂正書による補正が誤訳の訂正を目的としていないことが明らかである場合の取扱いの明確化。

第VIII部「国際特許出願」

第VII部の改訂に伴う第VII部を参照する箇所についての改訂。


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